本文へ移動

政局について

日本の政局について

小泉進次郎氏、河野氏支持を表明へ…菅首相も支持意向示す

2021-09-14
© 読売新聞 小泉環境相
読売新聞 2021/09/14 06:44

自民党総裁選で、小泉環境相が河野行政・規制改革相への支持を14日に表明することがわかった。党関係者が13日明らかにした。地元の神奈川県横須賀市で記者会見を開き、支持理由などを説明する予定だ。

 小泉氏と河野氏は、再生可能エネルギーを最優先とするエネルギー政策などで一致する。ともに神奈川県内の衆院選挙区選出で、菅首相と近い関係でも知られる。首相も周囲に河野氏を支持する意向を示している。

総裁選は神奈川政局の様相 河野氏の出馬に甘利氏懸念

2021-09-14
© 産経新聞
2021/09/14 00:43

今回の自民党総裁選(17日告示、29日投開票)をめぐっては、「神奈川政局」との見方がある。不出馬を表明した菅義偉(すが・よしひで)首相=衆院神奈川2区=や出馬表明した河野太郎ワクチン担当相=同15区=だけでなく、河野氏への懸念を深める甘利明税調会長=同13区=ら、カギを握る人物が党神奈川県連の所属議員に集中しているからだ。

河野氏は、総裁選をめぐる報道各社の世論調査で高い支持率を得ており、県連関係者は「菅首相、河野氏と2代続けて神奈川から首相を出せるチャンスはめったにない」と期待する。

小泉進次郎環境相=同11区=は、首相を交え河野氏と3人で意見交換を重ねてきた。今回の総裁選でも、首相とともに河野氏を支持するとみられる。

とはいえ、河野氏には逆風も吹く。これまで「脱原発」を訴えてきた経緯があり、党内にはエネルギー政策などを疑問視する声が少なくないためだ。

最も懸念をあらわにしているのが、河野氏と同じ麻生派(志公会、53人)に所属する甘利氏だ。5月の産経新聞のインタビューでは、菅内閣が進める温室効果ガス排出削減目標の引き上げについて、再生可能エネルギーの活用に理解を示しつつ「安全が確認された原発はフル稼働していかないと無理だ」と述べていた。

党内の視線を意識したのか、河野氏は今月8日、記者団に「安全が確認された原発を再稼働していくのは、ある程度必要だ」と言及した。ただ、甘利氏は6日、総裁選出馬を表明した岸田文雄前政調会長を支持する意向を表明。甘利氏に近い同県選出の国会議員も「河野氏は一貫して脱原発だった。原発再稼働に関して修正したようだが、全く信用できない」と述べ、岸田氏を推す構えを示す。

一方、菅首相の辞任を方向づけたのは県連内の「反菅」勢力との見方がある。8月の横浜市長選で、首相の全面支援を受けた小此木八郎前国家公安委員長が惨敗。県連内では「首相では衆院選は戦えない」などと「菅おろし」ののろしが上がった。遺恨の芽は関係者の中に、根深く残っている。(今仲信博)

2021-09-14
河野氏(左)と石破氏(右)の会談は20分ほどだった
2021年9月13日 19:36 (2021年9月13日 22:48更新)
河野太郎規制改革相は13日、国会内にある自民党の石破茂氏の事務所を訪ね、石破氏と20分ほど会談した。「もし河野首相が誕生したら衆院選もあり参院選もあり、色々な政策を実行しなければいけない。ぜひお力をお貸しください」と伝え、協力を求めた

野田聖子氏 総裁選の出馬なるか カギは石破氏

2021-09-14
© 産経新聞
2021/09/13 20:11

自民党総裁選(17日告示、29日投開票)への立候補に意欲を示す野田聖子幹事長代行が正念場を迎えている。ライバルの高市早苗前総務相が先行する中、20人の推薦人集めが難航し出馬を断念した過去3回の総裁選と同様に、今回も出馬へのハードルは高い。ただ、党内ではベテランを中心に待望論があるのも事実だ。カギを握るのは、同じく出馬を模索している石破茂元幹事長の動向だ。

「ちょっとずつ積み上げていかないと。(他の派閥候補と違って)中小企業みたいなもんだから」

野田氏は周囲にこう語り、無派閥で議員の支持が広がらない自身を自虐的に語りつつ、意欲をみなぎらせた。野田氏は二階俊博幹事長のもとにも日参している。二階派(志帥会、47人)は総裁選で独自候補を出さないため、推薦人の提供を受けたい考えだ。

野田氏は7日に菅義偉(すが・よしひで)首相、8日には青木幹雄元参院議員会長とそれぞれ面会した。首相は約40人の無派閥グループ、青木氏は竹下派(平成研究会、52人)の参院議員(20人)に影響力を持つとされる。

野田氏は「初の女性首相を目指す」との看板を掲げ、過去3回の総裁選で出馬を目指したが、いずれも推薦人の壁に阻まれた。今回は同年代の高市氏が出馬表明し、野田氏は焦りを募らせている。

ただ、野田氏を支持するベテラン議員には「タカ派色が強い高市氏の対抗馬として党の多様性をアピールできる」との声がある。ある議員は「383の党員・党友票のうち100は取れる」とそろばんをはじく。

野田氏がスタートラインに立つうえで、重要となるのが石破氏の動向だ。13日には、国会内で石破氏と面会した。石破氏の支持者を自陣に取り込み、出馬の可能性を広げる狙いがあり、野田氏に近い議員は「石破氏との連携も選択肢だ」と語る。(市岡豊大)

河野陣営から“塩対応”、石破氏も不出馬情報でキングメーカー・二階幹事長が迷走

2021-09-13
© AERA dot. 提供 総裁選の対応で迷走する二階幹事長(C)朝日新聞社
2021/09/13 07:00

「うちはどうなるんだろう」

 こう漏らしたのは、二階派の国会議員だ。

昨年9月の自民党総裁選では、真っ先に菅義偉首相の立候補を後押ししてキングメーカーとなった二階俊博幹事長。だが、今回の総裁選では存在感を示せない状況だ。

 岸田派会長の岸田文雄元外相、高市早苗前総務相、河野太郎ワクチン担当相の3人がすでに出馬表明している。だが、二階派はまだ誰を推すか態度をハッキリさせていない。

 菅首相の退任表明後、二階氏が接触したのは元幹事長の石破茂衆院議員だ。総裁選に意欲を燃やす石破氏はグループだけでは推薦人確保が難しく、二階幹事長に支援を要請した。

「二階氏がサポートを打診し、石破氏もありがたいお話だと応じたそうです。今回は石破推しと聞いていた」(前出・二階派の国会議員)

 しかし、河野氏が出馬表明し、石破氏のグループが揺れ、平将明衆院議員らが河野氏支援を表明した。総裁選に出馬するための推薦人は20人必要だ。石破氏のグループは全員で17人、ただでさえ足りなかったのに、さらに窮することになった。石破氏のグループの国会議員は、天を仰ぐ。

「河野氏出馬で石破派の議員7人ほどが出てしまった。これまで安倍、菅政権で徹底的に干されて大臣の椅子もなかなかまわってこない。残ったのは10人ほど。これで立候補となった場合、推薦人の半分を二階派に頭を下げて借りる形になる。石破氏はプライドが高いですからね。河野氏と政策協定を結んで総裁選は出馬しないとグズグズ言い出している」

 だが、河野氏の陣営は石破氏との連携については、こう突き放す。

「河野氏は所属する派閥のボス、麻生太郎副総理兼財務相とその盟友である安倍晋三前首相に軸足を置いて出馬表明している。2人が嫌って遠ざけている石破氏と政策協定を結んでも意味がないでしょう。勝手連で応援してくれるならいいかな」

 石破氏が不出馬という情報もあり、二階派もますます対応に苦慮している。

 石破氏がダメなら野田聖子幹事長代行という話も浮上しているが、「野田氏はいろんな問題がありすぎて」との声が多い。流れる公算が大という。

 これまでの総裁選では、いち早く勝ち馬に乗る形で、自民党幹事長在任5年以上という歴代最高記録を更新した二階氏。今回の総裁選では最初に出馬表明した岸田氏が党役員改革案を訴え、「二階外し」を公言し、流れが変わった。

「岸田が言ったからどうしなきゃいかんって、そんなことない」

 こうブチ切れた二階氏は、岸田氏だけは許せないとの思いがあるという。二階派幹部は記者に「内緒だけと…」と総裁選の票読みを見せてくれた。総裁選は、全国の党員、党友による「党員票」と国会議員の「議員票」がそれぞれ383票、合計766票で争われる。

「11日時点で党員票は河野氏が180票プラス?、岸田氏は120票プラス?、高市氏60票ぐらい。議員票は態度未定の国会議員が多く流動的だが、現段階で河野氏は50人、岸田氏は70人、高市氏は20人と予測されている」(同前)

 二階派(約47人)は派閥として誰を推すのか、決める方針だ。前述した票読みには二階派の票は入っていない。自民党閣僚経験者はこう話す。

「河野氏が勝つ方程式は、人気をバックに党員票で圧勝し、そのムードで議員票も取り込むこと。だが、もう一人、誰かが総裁選に出馬して、党員票を河野氏に集中させないよう、分散しなければダメだ。国民的人気が高い河野氏が党員票で岸田氏に差をつければ、議員票も同じ結果になる恐れがある。しかし、”ダークホース”が出て岸田氏が河野氏に党員票で肉薄し、議員票でも接戦となれば、最後までもつれる。党員に人気が高い石破氏が出馬すれば、面白くなるのだが…」

 複数の自民党の国会議員に聞くと、「6~7割が河野氏の勝つのではないか」と予測しているようだ。そうなると、勝ち馬に乗りたい二階派としては河野氏に乗りたいところ。だが、肝心の河野氏陣営は「塩対応」だという。

「河野氏はすがすがしいイメージが売りですよ、二階派は合わないじゃないですか。石破氏にしても組んでもメリットは少ない。ただ、二階派、石破派の勝手連的なご支援がありがたいです」(河野氏を支援する議員)

 二階派で総裁選対応を最前線でやっているのは、武田良太総務相だという。

「河野氏に乗ろうとしているが、話が進まないとも派内で聞こえます。対応の遅れは、岸田氏の党改革案のため、菅首相に裏切られ、幹事長を交代させるとなり、二階氏がカッとなってしまった。そのゴタゴタのため、派閥としての総裁選への対応が遅くなったと指摘する人もいます。10月には任期満了で、衆院選になります。どの候補について、政局をしかけるのか。早く決めてほしい」(前出の二階派の国会議員)

 昨年の総裁選では二階氏が電光石火の対応で菅首相を担ぎ、安倍前首相や麻生財務相を出し抜き、キングメーカーとなった。しかし、1年後には迷走。政治は一寸先が闇である。

(AERAdot.編集部 今西憲之)

TOPへ戻る