支える人
この人(縁の下の力持ち的存在・・・)
解任報道に耐えた鋼メンタル
ドジャースは4年ぶりにワールドシリーズを制覇し、地元ロサンゼルスでは盛大な優勝パレードも行われた。
移籍1年目で頂点に立ち、初めてのパレード参加となった大谷翔平投手(30)も「圧倒されています」と驚きを隠せなかったファンの熱狂ぶり。ただ、順風満帆だったわけではない。今季で指揮官就任9年目だったデーブ・ロバーツ監督(52)は相次ぐ故障者に見舞われ、チーム状態が傾けばすぐさま熱狂的なファンや米メディアから容赦ないバッシングを浴びた。来季までの3年契約2年目であってもお構いなし。シーズン中から「解任」や「解雇」が取りざたされ、どうにか火事場をしのぎながらワールドチャンピオンに返り咲いた。
「ファンから最も愛される球団オーナー」
悲願の日本一を果たした球団オーナーのはしゃぎっぷりが話題を呼んでいる。
プロ野球のSMBC日本シリーズは11月3日、第6戦が横浜スタジアムで行なわれ、横浜DeNAがソフトバンクを11対2で下し、通算成績4勝2敗で26年ぶり3度目の日本一に輝いた。試合後にはDeNAの南場智子オーナーがグラウンドに降りて来て選手たちとハイタッチを交わし、三浦大輔監督と喜びを分かち合うシーンがあった。
シリーズ開幕2連敗も、敵地で3連勝と息を吹き返したDeNAが本拠地で躍動した。2回に筒香嘉智のソロ本塁打、桑原将志の2点適時打で3点を先制すると、2点差に迫られた5回には再び筒香がダメ押しとなる3点二塁打など一挙7得点。最後に日本一を果たした1998年のマシンガン打線を彷彿とさせるつながりで、ソフトバンクを寄せ付けなかった。
26年ぶりの歓喜に大熱狂するハマスタ。選手たちも祝勝会のビールかけで大盛り上がりだったが、会場にはなんと南場オーナーがサプライズで参加していた。球団の公式SNSによると、両手にビール瓶を持った三浦監督が南場オーナーの頭に手荒くビールをガッツリかけ、同オーナーは「わああああ」と絶叫する姿が投稿されていた。言わずもがな、2人とも満面の笑みを浮かべていた。
さらに日本一翌日の4日にアップされた球団オフィシャルのYouTube動画には、選手たち一人ひとりに「ありがとう」「おめでとう!頑張ったね」と丁寧に握手しながら、労いの言葉をかける南場オーナーの姿を捉えていた。動画のコメント欄には「南場オーナーの握手が形式的じゃなくて一人ひとり真剣でさらに好きになった」「暗黒期でバカにされていたベイスターズを救ってくれ、愛してくれて、オーナーありがとうございます」「ホントにいい球団になったなぁ...」など、喝采が多く溢れている。
南場氏は新潟県出身の62歳。津田塾大を卒業して、米ハーバード大の大学院も修了した秀才で、1999年に株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)設立。2015年に女性としてプロ野球史上初めて球団オーナーに就任した。万年最下位に低迷し、空席が目立っていた横浜スタジアムを地道に魅力ある球場にする改革をし、自らも熱心に球場に足を運ぶほどベイスターズファンとしてファンに周知されていた。
10年目の節目で日本一となった横浜DeNA。南場氏は名実ともに、「ファンから最も愛される日本一の球団オーナー」となった。
構成●THE DIGEST編集部
非白人初のロバーツ監督の持つ役割
「ユニホームを着ると、チャンピオンになるプレッシャーが常にかかる。ロサンゼルスはチャンピオンの街だ。我々はそれを受け入れているんだ」
9月26日、3年連続の地区優勝を決めた直後のインタビュー。ドジャースのデーブ・ロバーツ監督(52)は、強豪を率いる誇りを言葉ににじませた。
ドジャース美しきレポーター・ワトソンさんも世界一のズブ濡れ歓喜!
「ワールドシリーズ、ヤンキース6-7ドジャース」(30日、ニューヨーク)
ドジャースが逆転勝ちでシリーズ4勝1敗とし、4年ぶり8度目のワールドチャンピオンに輝いた。試合後にはシャンパンファイトが行われ、ドジャースの地元放送局「スポーツネットLA」のレポーター、キアステン・ワトソンさんもズブ濡れとなり、世界一の歓喜に酔いしれた。
この日、先発したフラーティにマイクを向けると、「オー・マイ・グッドネス!」と頭からシャンパンをかけられた。それを合図に、別の選手からも横から浴びせられ、目が開けられない事態となった。
「いい投球ができなかったけど、きょうは他の選手たちが僕を励ましてくれたよ」と話すフラーティに、「夢が叶いましたね」と喜びを分かち合っていた。
ワトソンさんは、8月末に大谷翔平選手が40本塁打-40盗塁を達成した試合後に、バケツシャワーを浴びてズブ濡れに。地区シリーズやリーグ優勝決定シリーズでもシャンパンファイトを取材。選手とともに美酒でびしょびしょになる光景がおなじみになっている。