政局について
日本の政局について
毒舌の大秀才・宮澤喜一
徳川慶喜に似ている
「議員会館の宮澤さんを訪ねると、体を傾けた独特の姿勢でよく英字新聞を読んでいました。で、新聞の陰からひょっこりと顔だけを出して『どうしましたか』と聞いてくるんです。クールで最初は取っつきにくかった」
宮澤喜一と30年以上つき合ってきた元時事通信記者の原野城治氏が言う。
東大から大蔵省というキャリア、能や漢籍に通じる圧倒的な教養を持ち、英語はペラペラで、しかも毒舌……「賢すぎて利害、打算が先に立つ」と池田勇人の秘書・伊藤昌哉が評した宮澤の独特のキャラクターは、同時代の議員のあいだでも好き嫌いが明確に分かれた。
宮澤といえば、'55年以来政権を担ってきた自民党が初めて野党に転じた際('93年)の総理大臣である。
他の派閥とは一線画す麻生派
自民党の麻生副総裁が率いる麻生派(55人)は18日、東京・平河町の同派事務所で定例の会合を開いた。党内では安倍、岸田、二階、森山の4派閥が解散を表明し、茂木派も17日に政治団体としての届け出の取り下げを決めたが、他派閥の対応とは一線を画して今後も従来通りに定例会合を続ける方針だ。
出席者によると、麻生氏は28日投開票の衆院3補欠選挙に触れ、「島根1区の勝利に向けて臨まなければならない」と強調した。
【深層NEWS】キーマン・下村元文科相が政倫審出席 還流再開“食い違い”のまま “安倍派会長経験者”森元首相(86)
「自民生き延びる」と麻生節
自民党の麻生太郎副総裁は16日の全国幹事長会議で、派閥裏金事件による党の危機に際し忍耐を地方幹部に呼びかけた。1955年の結党以来「数々の問題をわれわれの先輩は乗り越え、党は生き延びてきた。変えるべきは変え、守るべきは守り続ける」と強調した。
歌手小林旭さんのヒット曲に引っかけ「『昔の名前で出ています』は共産党と自民だけ。しょっちゅう名前が変わる政党と一緒にしないでもらいたい」と立憲民主党などの野党を当てこすった。
さらに「党本部があり、職員がいて、定期刊行物を出し、食堂がある。これだけきちんとした政党はそんなにない」と麻生節も披露した。
「上川陽子首相」を待望する理由
折々にみせた胆力と包容力
平成30年7月20日付の本欄にこんなことを書いた。
「ひさしぶりに胆力のある政治家を目にした気がした。執行後の記者会見でも冷静に必要最小限のことのみを端的に答えた。政策通を気取る政治家や揚げ足取りの得意な政治屋は掃いて捨てるほどいる。しかし、胆力を感じさせる政治家はほとんどいないのがわが国の政界である。上川氏のホームページには『腰のすわった政治をめざす』『難問から、逃げない』とあった。この言葉にウソはない。私の中では、ポスト安倍の第一候補に上川氏が急浮上した」
オウム真理教の元教祖、麻原彰晃(本名・松本智津夫)死刑囚ら7人の死刑を当時、法相だった上川陽子さん(現外相)が粛々と執行したことを受けて書いたものだ。そこで引用したのが、モンテーニュの次の言葉だ。