鉄の今
【今の鉄路】
時速400キロ!
さよなら、トロバス!
立山黒部アルペンルートは、富山県と長野県を結ぶ世界有数の山岳観光ルートです。ケーブルカー、バス、ロープウェイなどを乗り継ぎながら、立山や黒部ダム、飛騨山脈を通過していきます。
このうち、室堂~大観峰間(3.7km)は「立山トンネルトロリーバス」が運行されています。トロリーバスは、一般的なバスのようにハンドルで操作しタイヤで走りますが、正式には「無軌条電車」といい、電線から電力の供給を受けて動く、鉄道に分類される乗りものです。
立山の主峰・雄山(標高3003m)の直下を貫通する立山トンネルでは、1971年からディーゼルバスが使われていましたが、1996年からトロリーバスに置き換わりました。立山黒部貫光によると、立山トンネルトロリーバスには約28年間で累計1920万人以上が乗車したといいます。
しかし、更新が必要な車両部品の調達が難しくなったことから、2024年11月30日で営業運転を終え、12月1日付でトロリーバスを廃止する予定です。
”新車両ついにデビュー!
千葉県の東端に位置する銚子市で鉄道を運行する銚子電鉄が、2024年3月29日(金)より新車両「22000形」を運行します。22000形は昨年8月、関西の南海電鉄から譲渡された中古車両で、銚子電鉄では8年ぶりの新車両となります。
22000形は、南海電鉄時代は「2200系」を名乗っていました。なお銚子電鉄によると、“中古のさらに中古ではない車両”としては、約30年ぶりの導入だそうです。同社は「新たなフラッグシップトレインとして、皆様から愛される車両を目指して末永く運行してまいります」としています。
22000形の運行時間帯は、30日(土)を除く当面のあいだは午前中の2往復のみ。ダイヤは仲ノ町6時53分→外川7時13分/7時16分→銚子7時35分/7時42分→外川8時04分/8時10分→銚子8時29分です。
ちなみに、2010(平成22)年より運行されていた銚子電鉄2000形電車(デハ2001-クハ2501)は、2024年3月15日をもって引退。同社は「今までのご愛顧、誠にありがとうございました」としています。
【了】
JR東日本「屈指のロングラン特急」3月ダイヤ改正でどう変わった?
JR東日本は2024年3月16日のダイヤ改正で、品川~仙台間を運転する特急「ひたち」の運行時刻を変更しました。
「特急1本で金沢に行けたのに」
北陸新幹線の金沢―敦賀間の延伸開業で、これまで大阪や名古屋から福井や金沢に直通していた在来線特急「サンダーバード」「しらさぎ」が敦賀駅止まりとなり、乗客は、同駅で北陸新幹線への乗り継ぎが必要になった。
敦賀駅の新駅舎(高さ37メートル)には1階に在来線特急、3階に新幹線のホームがそれぞれ設けられている。乗客は、2階にあるコンコース(長さ約200メートル)を経由して上下間を移動する。
北陸新幹線の敦賀延伸の一方…大阪からの乗客は「特急1本で金沢に行けたのに」と嘆き節 (msn.com)
JR西日本は、特急と新幹線の乗り換え時間を最短8分と想定している。この日、「サンダーバード」などから下車した乗客は、足早に歩き、新幹線に乗り換えていた。コンコースに設けられた改札口は、列車が到着する度に混雑した。
金沢へ向かうという大阪府枚方市の男性(57)は「これまでは、特急1本で行けたのにという気持ちもぬぐえない。新幹線に乗るのは楽しみですが、乗り換えに時間がかかると困ります」と話していた。
車いす利用者の名古屋市の男性(61)は「乗り遅れないように新幹線の出発2時間前に敦賀駅に到着した。駅の係員は親切でスムーズだったが、駅舎が想像以上に広くて市街地を散策するのはあきらめました」と話していた。