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親鸞聖人の文及び典拠等

親鸞聖人(しんらんしょうにん)の文及び典拠等

四十八願の中の十八願

2022-10-31
設我得仏(せつがとくぶつ)
十方衆生(じっぽうしゅじょう)
至心信楽(ししんしんぎょう)
欲生我国(よくしょうがこく)
乃至十念(ないしじゅうねん)
若不生者(にゃくふしょうじゃ)
不取正覚(ふしゅしょうがく)
唯除五逆(ゆいじょごぎゃく)
誹謗正法(ひぼうしょうぼう)
仏説無量寿経  巻上
書き下し文
たとひわれ仏を得たらんに、十方の衆生至心信楽して、わか国に生まれんと欲(ねが)え、乃一十念せよ。もし生まれずば正覚を取らじ。ただ五逆と誹謗正法とをば除く
四十八願の中の十八願で、「別願中の別願」とか「本願の王」と呼ばれます。
「念仏往生の願」「選択本願」の名とともに、聖人は「本願三心(至心.信楽.欲生」の願」 とも名づけられました。
如来の至心信楽をふかくたのみ、浄土に生まれたいとおもって、弥陀の誓いの名号を称えなさいとおすすめになっているのです。
しかも法に背(そむ)き正法を悪く言う者にその罪の
重さを知らせて、それゆえにこそ捨てられないと、大悲の極致をお示しになります。
       聞思抄より
《参考=投稿者》
 浄土真宗聖典(西)18頁6行目
 真宗聖典  (東)18頁3行目
 高田聖典     24頁7行目

「重誓偈」または「三誓偈」

2022-10-30
我建超世願(がごんちょうせがん)
必至無上道(ひっしむじょうどう)
斯願不満足(しがんふまんぞく)
誓不成正覚(せいふじょうしょうがく)
仏説無量寿経典 巻上 「重誓偈」
書き下し文
われ超世の願をたつ、かならす無上道にいたらん、この願満足せずは、ちかいて正覚ならじ
《無量寿経》の上巻で法蔵菩薩が四十八願を説き終えられててから、さらに重ねて偈頌をもって決意のほどを披瀝なさいます。
この偈を「重誓偈」または「三誓偈」と申します。
ここは三つの誓いの中の第一で、本願の成就を誓われたところです。
「超誓願」とは、世を越えてあらゆる衆生を救いとろうとする念仏往生の願です。 
この願が成就して法蔵菩薩は阿弥陀如来となられたのです。
《参考》
仏説無量寿経 巻上 「重誓偈」
浄土真宗聖典(西)24頁10行目
 真宗聖典  (東)25頁1行目
 高田聖典     32頁5行目

待ちまいらせ候べし

2022-10-29
明年の十月のころまでも生きて候はば、この世の面謁(めんねつ)うたがひなく候べし。
入道殿の御こころも、すこしもかはらせ給はず候へば、さきだちまいらせても、待ちまいらせ候べし
真蹟書簡  五
たかだの入道[もと真壁(まかべ)城主大内国時(おおうちくにとき)への聖人の御返事です。
「来年の十月ころまでもまでいのち長らえましたら、この世でもきっとお目にかかれます。入道殿の御信心も私の信心も、寸分のちがいもありませんから、もし私が先立ちましても、お浄土でお待ちします 」
往生一定の念仏の信心を、ともにいただく間柄であるからこそ、弥陀のお誓い通り、お浄土でお待ちします
といえるのです。
       聞思抄より
《参考》
親鸞聖人御消息
 浄土真宗聖典(西)770頁6行目
 真宗聖典  (東)611頁2行目
 高田聖典    823頁終~次頁


生死大海の船筏(せんばつ)なり

2022-10-28
☆ 無明長夜の灯炬(とうこ)なり
 《左訓》
  ともしび 大きなるともしび
  煩悩を長き夜(よ)にたとう
  つねのともしび
  弥陀のおん誓いを灯火にたとえ
           もうすなり
☆ 智眼くらしとかなしむな
 《左訓》
  智慧のまなこなり
☆ 生死大海の船筏(せんばつ)なり
 《左訓》
  ふね いかだなり
  弥陀の願を 船 筏に
        たとえたるなり
☆ 罪障おもしとなげかざれ
 《左訓》
   つみ さわり
正像末法和讚 第三十五首
聖覚法印が、師法然上人の中陰に際し、仏前に捧げた
表白文に依って作られました。
「明けるのがおそい長夜ような無明も、如来の光明というともしびがありますから、智慧の眼が暗いといって、悲しむにあたりません。
大海原のような、迷いの生死も、本願の大船が乗せて下さいますから、罪や障りが重いからと歎く必要はありません。」
唱 導師の聖覚の原作に拠っておられますから、和讚の中でも音調が別格です。
       聞思抄より
《参考》 
  聖覚法印表白文 
    誠知、無明長夜之大燈炬。
    何悲智眼闇
    生死大海之大舟筏也。
    豈煩業障重
書き下し
誠に知りぬ、
無明長夜の大なる燈炬なり。 
何ぞ智眼の闇きことを悲しむな。
生死大海の大なる舟筏なり。
業障の重きことを煩わんや。
浄土真宗聖典(お西様)
  正像末法和讚 606頁 [三六]
  尊号真像銘文 669頁終~次頁
真宗聖典(お東様)
  正像末法和讚 503頁(35首)
  尊号真像銘文 530頁5行目
高田聖典
  正像末法和讚 585頁(国)
         644頁(顕)
  尊号真像銘文 748頁11行目

仏説無量寿経 巻上

2022-10-27
設我得仏(せつがとくぶつ)
十方衆生(じっぽうしゅじょう)
聞我名号(もんがみょうごう)
係念我国(けねんがこく)
植諸徳本(じきしょとくほん)
至心廻向(ししんえこう)
欲生我国(よくしょうがこく)
不果遂者(ふかすいしや)
不取正覚(ふしゅしょうがく)
仏説無量寿経 巻上
書き下し文
たとひわれ仏を得たらんに、十方の衆生わが名号を聞きて、念(おもい)をわが国に係(か)け、もろもろの徳本を植えて、至心廻向してわが国に生まれんと 欲(ねが)わん、果遂せずば正覚を取らじ
四十八願の中の第二十願です。
善導和尚や法然上人の御領解では、称名念仏して往生を願う願ですから第十八願との区別がつかないのです
しかし聖人は「化身土文類」の初めに「至心廻向の願」として掲げて、方便の教えとおうけとりになりました
諸善万行に疲れて名号にすがりついたのですが、気付いてみると残念にもそれが自力の称名になっているのです。
それゆえにこの第二十願が三願転入(十九願から二十願へそして十八願へと信境が展開したこと)の回転軸となって第十八願に導かれて行くのです。
往生を果(は)たし遂げさせたいと、この願にあらわされた仏の願心を拝まずにはおれません。
       聞思抄より
《参考》聖典
   浄土真宗聖典(お西様)
仏説無量寿経  18頁12行目
教行証 化身土巻 413頁[六八]3行
     後序  472頁5行目
         473頁10行目
末灯抄(かさまの)749頁2行目
浄土和讚 567頁[六一]
(大経意)568頁[六五]六四 [六六]
   真宗聖典(お東様)
仏説無量寿経 18頁10行目
教行証(化身土巻)350頁11行目
     後序  398頁7行目
         399頁7行目
末灯抄(かさまの)590頁2行目
浄土和讚大経意  484頁
 11首 (14  首)15首 16首
    高田聖典
仏説無量寿経 12頁4行目
教行証(化身土巻)388頁8行目
     後序  435頁8行目
         436頁5行目
末灯抄(かさまの)779頁終~
浄土和讚(国)532頁 11首
      533頁14.15.16首
    (顕)617頁 11首
       618頁14.15.16首
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