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政局について

日本の政局について

首相、来週にも党役員人事と内閣改造 「考えられない」と批判も

2021-08-31
毎日新聞 2021/08/31 20:20
© 毎日新聞 提供 菅義偉首相=首相官邸で2021年8月17日(代表撮影)
首相は次期衆院選の日程について10月5日公示、17日投開票とする案を軸に検討している。

菅義偉首相は来週にも自民党役員人事と内閣改造を行い、二階俊博幹事長を交代させる方針を固めた。党関係者が31日明らかにした。党総裁選(9月17日告示、29日投開票)を前に人事に踏み切るのは異例だ。首相は次期衆院選の日程について10月5日公示、17日投開票とする案を軸に検討している。

 首相は8月30日、首相官邸で二階氏と会談し、幹事長を交代させる意向を伝えた。二階氏は「自分に遠慮なく人事をやってほしい」と述べ、容認する考えを示したという。首相は31日に二階氏と再会談する調整をしたが、この日の会談は見送りとなった。二階氏の後任幹事長など人事を巡る水面下の調整が続いている可能性がある。

 党内では総裁選前の人事断行について「総裁選後に行えばいいこと。考えられない」(党関係者)などの批判もあるが、世耕弘成参院幹事長は31日の記者会見で「この時期に人事を行うのは総裁選に向けて求心力を高め、衆院選に向けて清新なイメージを出すという狙いが考えられる」と理解を示した。

 安倍晋三前首相や麻生太郎副総理兼財務相が二階氏の交代を求めてきたとされ、総裁選への出馬を表明した岸田文雄前政調会長は幹事長以下の党役員任期を「1期1年で連続3期まで」とする党改革案を主張。首相は在職5年以上となる二階氏を交代させることで党内の不満を解消したい考えだ。

 自民党の森山裕国対委員長は31日、国会内で立憲民主党の安住淳国対委員長と会談し、野党側が新型コロナウイルス対応のために9月7~16日の日程で求めていた臨時国会の召集を拒否した。

 この日、自民党総裁選を巡り、党内最大派閥の細田派(96人)が東京都内で幹部会を開き、対応を協議したが、結論は出なかった。出席者によると「国民に理解が広がるような総裁選にすべきだ」との方向性で一致したという。【小田中大、野間口陽】

菅首相“ライバル”下村氏を牽制報道も「コロナを抑え込め」と総ツッコミ

2021-09-01
女性自身 2021/08/31 20:00
© 女性自身

「出馬するために政調会長を辞任するのは、党の政策責任者として責任放棄になる」

8月30日、記者団に向けてこう語ったのは下村博文政調会長(67)。9月29日に投開票が決定した自民党総裁選をめぐっては、岸田文雄前政調会長(64)がいち早く出馬を表明。菅義偉首相(72)も再選を狙っており、下村氏も立候補の意欲を示していた1人だった。

各紙によると「喫緊の新型コロナ対応、経済対策の取りまとめに全力で取り組むことが最優先だと判断した」と、立候補を断念する理由を述べた下村氏。しかしその背景には、菅首相による“強い圧力”があったというのだ。

各紙によると下村氏が立候補の断念を表明する直前、菅首相は下村氏を官邸へ呼び出し10分ほどの会談を実施。下村氏に出馬する意向があるかどうかを確認し、「政調会長が出馬するなら、経済対策の取りまとめをお願いすることにはならない」と伝えたという。つまり総裁選へ出馬するなら、政調会長を辞任するよう迫ったのだ。

さらに同日には二階俊博幹事長(82)とも会談し、二階氏を含む幹部を交代させる意向を伝えたという菅首相。各紙によれば在職5年を超える二階氏には若手を中心に批判が上がっており、幹事長を交代させることで党内の信頼を回復させる狙いがあるという。いっぽう岸田氏も“二階外し”を打ち出していたが、菅首相が先手を打った形となった。

■「抑え込むのはコロナ」「政局ばかり見ないで国民を見て」

下村氏には新型コロナ対応や経済対策に従事するよう指示し、自らは総裁選に臨もうとしている菅首相。25日の会見では「明かりははっきりと見え始めています」と述べ、新型コロナ対策への自信をのぞかせていた。

だが現状は緊急事態宣言の対象地域が21都道府県に拡大され、依然として収束する気配は見えない。田村憲久厚生労働相(56)も29日放送の『日曜討論』(NHK)で、「東京を1つとってみても(1日あたり新規感染者数が)500人未満にならないと解除できない」「現状を考えると多分かなり難しい」と宣言延長の可能性を示唆していた。

厚生労働省は8月25日時点で、自宅療養者が全国で11万8,035人に上ったと発表。7月28日時点の発表では1万8,927人だったが、約1カ月で6倍にも増している。さらに自宅療養中の患者が死亡する事例も、各地で相次いでいる。

新型コロナ対策よりも再選を勝ち取るために奔走する菅首相に、ネット上では批判の声が殺到している。

《抑え込むのはコロナであって、国会議員じゃ無いでしょ…。ぼけてらっしゃる? 向いてる方向がおかしいでしょ》

《デルタ株を抑えるのが先でしょう、政局ばかり見ないで国民を見てよ。自宅療養で20代の若者が死亡しているんだよ。総裁選に必死になったら余計に支持下がるからもう止めなよ》

《菅首相の政治ってほぼすべて「恫喝」なんだよね。だから官僚や党内闘争には強くて、ウイルスや外交は無力なんだよね。脅しが通じないから》

なりふり構わぬ”岸田潰し”の菅首相にドン引き 幹事長候補は総裁選断念した下村政調会長か?

2021-08-31
2021/08/31 18:01
© AERA dot. 提供 二階幹事長(右)の交代を決断したとされる菅首相(C)朝日新聞社

9月17日にスタートする自民党の総裁選で“大波乱”があった。

 菅義偉首相は8月31日、二階俊博幹事長の交代を含む自民党役員人事、内閣改造を9月上旬に断行すると“反撃”に出たのだ。菅首相に対して、岸田派の岸田文雄会長が出馬表明し、「自民党総裁以外の役員は1期1年、連続3期まで」と党革案を公約にかかげ、「二階外し」に打って出た。菅首相の支持率は3割を切る「危険水域」が定番化する中、岸田氏優勢の流れができつつあった。自民党閣僚経験者はこう語る。「菅首相はやばいと思ったんでしょうね。一気に動いたな」 菅首相は30日、二階俊博幹事長と首相官邸で面会。その後、二階氏は報道陣に「いまここにきて、急に誰だった?岸田が言ったからどうしなきゃいかんって、そんなことない」と改革案に不満をぶちまけていた。その後、菅首相が9月にも自民党役員人事を行うとわかり、二階氏の幹事長交代は確実となった。菅首相が昨年の総裁選で勝った最大の要因は、二階氏が真っ先に支持を表明し、安倍晋三前首相や麻生太郎副総理兼財務相がその流れに乗ったことだった。

「菅首相は今回、水面下で安倍氏や麻生氏に総裁選の支援を求めたがハッキリとは回答を得られていない。そこで二階氏を交代させて2人に近い人物を幹事長に据えて支援を得ようとの考えではないか。選対委員長も交代するようだ。10月の選挙は大変なことになる」(前出・自民党の閣僚経験者)幹事長の後任として名前があがっているのは、安倍氏、麻生氏と共に「3A」と呼ばれる甘利明元経産相。さらに30日に総裁選出馬断念を表明した下村博文政調会長だ。二階氏が首相官邸を訪れる数時間前、下村氏の姿は首相官邸にあった。夕方になって下村氏は総裁選出馬を断念し、政調会長を続けると表明した。「下村氏は当初、政調会長を辞任してでも出馬したいと言っていた。推薦人20人も確保したが、『菅首相などから切り崩される』と名前は明かしていなかった。しかし、菅首相から官邸へ呼びだされ、『政調会長をやめるか、総裁選に出馬するのをやめるか、どっちだ』ときつく迫られた。最終的には、安倍前首相に相談し、断念を表明した。菅首相が続投となれば、それなりのポストを用意するというアメもあったんでしょうか。菅首相が上手だった」(自民党幹部)

菅首相の動きに警戒感をあらわにしているのが、岸田氏の陣営だ。菅首相に対抗するかのように、安倍前首相と麻生太郎副総理兼財務相と相次いで会談して、支援を呼び掛けた。「安倍前首相や麻生氏の支援を取り付けられないと勝てないと岸田氏は思い切った策に舵を切った。安倍前首相との会談は当初、8月31日の予定だった。岸田氏が頭を下げて、1日早まった。それだけ風雲急を告げているということ。昨年9月の総裁選では菅首相の支援にまわった安倍前首相や麻生氏が今回は早々に岸田氏との会談に応じたことで、岸田氏は脈ありとみている」(前出の自民党幹部) 岸田氏は昨年の総裁選では、出遅れた感があった。岸田氏は、安倍前首相・麻生氏連合の後押しという構図を作ろうと急ピッチで動いているのだ。だが、その展開になるには、総裁選が実施されなければいけない。岸田派の国会議員はこう話す。「8月30日に『9月7日に衆院解散』という情報が流れました。確認に走っていると、今度は『総裁選挙前の臨時国会の召集見送り』『二階氏の幹事長交代』という展開の早さに岸田氏も右往左往しています」 二階外しには成功したが、岸田陣営は激しく揺さぶられているのだ。「岸田氏の二階外しで菅首相はケンカを売られたようなものだ。幹事長交代を打診され、二階さんがOKしたというが、そんな単純な話ではない。二階さんが納得する取引があったと思う。二階さんには石破茂氏という手札もある。岸田派は総裁選に負け、総選挙になれば、報復も含め難題が持ち上がる可能性もある」 二階派の国会議員がこう自信ありげに指摘するのは選挙区調整だ。総選挙は衆院議員の任期満了となる10月21日前に実施するため、10月5日公示・17日投開票が有力視されている。岸田派は衆院山口3区に林芳正元農相が参院から鞍替えを表明。二階派の重鎮、河村建夫氏が現職だ。また、静岡5区は、岸田派の現職、吉川赳衆院議員が出馬する。だが前回の選挙では、無所属で二階派入りしている、細野豪志衆院議員が小選挙区で勝利している。どちらの選挙区もまだ、誰が自民党の公認候補となるか決まっていない。「岸田氏は今回の総裁選が最後のチャンスでしょう。総選挙も控えているので、何があっても勝ち抜く覚悟だ」(前出の岸田派議員) 一方、コロナ対策の失敗で国民の支持を失いつつある菅首相だが、総裁選の勝利に闘志を燃やしているという。「自民党の政党支持率は野党がダメなこともさほど悪くない。総裁選で勝って自分の手で総選挙をやると燃えている。菅首相は昔から岸田氏とはソリが合わず、距離がある。絶対に岸田氏だけには負けたくないという思いがある。しかし菅総裁、下村もしくは甘利幹事長では50~60議席ぐらい減らしそうだ。頼みの公明党も東京地検特捜部の捜査で動けないので与党にとって厳しい選挙になる」(官邸関係者)今後、安倍前首相と麻生氏が、どの候補を支援するか最大の注目だ。安倍前首相の出身派閥の清和会所属の国会議員がこういう。「うちや麻生派の若手議員の多くは選挙基盤が盤石ではない。『菅首相で選挙は戦えない』という声が圧倒的な中で、簡単に総裁は決められない。ただ、菅首相がうちの下村氏を恫喝まがいに総裁選出馬を断念させた強引さに拒否反応を示す若手議員は多い」総裁選出馬の意向を示している高市早苗元総務相はまだ20人の推薦人を確保できていないとみられる。菅首相VS岸田氏の一騎打ちになるのだろうか? (AERAdot.編集部 今西憲之)

田崎史郎氏、石破茂氏が自民党総裁選立候補なら「菅さんに有利に働く」

2021-08-28
報知新聞社 2021/08/28 09:36
© スポーツ報知/報知新聞社 田崎史郞氏

政治ジャーナリストの田崎史郎氏が28日、日本テレビ系「ウェークアップ」(土曜・午前8時)にスタジオ生出演した。

 番組では、自民党の総裁選が9月17日告示、29日投開票で行われることを特集した。26日には岸田文雄前政調会長が記者会見し立候補を表明した。現職の菅義偉首相はすでに立候補する意志を明かしており、また、下村博文政調会長と高市早苗前総務相が立候補に意欲を見せている。

 その中で石破茂元幹事長の動向を田崎氏は「石破さんが昨日、急に変わってこられて。非常に慎重な発言されていたんですけど、昨日、地元で記者団と懇談して白紙の状態だって言われたんです」と明かした。

 その上で「出られたらこの影響をもろに受けるのは岸田さんです。党員、党友票で石破さんが非常に強いんです。そうすると、“反菅”の票が岸田さんと石破さんで割れることになって、結果的には菅さんに有利に働く」と解説した。

 さらに「石破さんの課題は石破派内をまとめきれるか。まとめきれたとしても推薦が20人に足りず17人しかいない。その残りを一体どうするか?菅陣営から見ると、石破さんに立って欲しいから推薦人貸したっていいじゃないかっていう声も出てくるんじゃないかと思う」と予想していた。

菅内閣支持率26% 最低更新 不支持66% 毎日新聞世論調査

2021-08-28
毎日新聞 2021/08/28 17:33

毎日新聞と社会調査研究センターは28日、全国世論調査を実施した。菅内閣の支持率は26%で、7月17日の前回調査の30%から4ポイント下落した。2020年9月の政権発足以降で初めて30%を切り、最低を更新した。調査方法は異なるが、第2次安倍政権で最も低かった17年7月の支持率と並んだ。不支持率は66%で前回の62%から4ポイント増え、過去最悪となった。

 菅政権の新型コロナウイルス対策を「評価する」と答えた人は14%で、前回(19%)から5ポイント減少し、「評価しない」の70%(前回63%)を大幅に下回った。「どちらとも言えない」は16%(同18%)だった。感染の収束が見通せず、政府の対応への不満が内閣支持率低下につながっているようだ。

 日本の医療が崩壊する不安を感じるかとの問いには、「不安だ」との回答が70%に上り、「不安はない」の15%を大幅に上回った。「どちらとも言えない」は14%だった。感染拡大で患者が急増し、入院できない自宅療養者が増えている。療養中に死亡するケースも相次いでおり、多くの人が不安を感じている。

 政府が発令している緊急事態宣言に感染拡大を抑える効果があると思うかとの質問では、「効果があると思う」が16%にとどまり、「効果があるとは思わない」の64%を大きく下回った。「どちらとも言えない」は20%だった。宣言の対象地域は27日、北海道など8道県が追加されて計21都道府県に拡大した。

 新型コロナの感染がここまで拡大した理由については、「行政の責任が重い」は46%で、1月16日の調査の40%から6ポイント増えた。「感染対策を守らない人たちが悪い」は32%(1月調査30%)、「新しいウイルスなので仕方ない」は21%(同29%)だった。感染拡大に関して、行政に対する批判が一層高まっていることがうかがえる。

 政党支持率は、自民党26%(前回28%)▽立憲民主党10%(同10%)▽日本維新の会8%(同6%)▽共産党5%(同7%)▽公明党3%(同4%)▽れいわ新選組2%(同1%)▽国民民主党1%(同1%)――など。「支持政党はない」と答えた無党派層は42%(同39%)だった。

 次期衆院選の比例代表で投票したい政党を聞いたところ、自民党24%▽立憲民主党14%▽日本維新の会8%▽共産党6%▽公明党4%▽国民民主党2%▽れいわ新選組2%――などで、「まだ決めていない」は37%だった。

 調査は、携帯電話のショートメッセージサービス(SMS)機能を使う方式と、固定電話で自動音声の質問に答えてもらう方式を組み合わせ、携帯774件・固定335件の有効回答を得た。【伊藤奈々恵】

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