ちょい話【et cetera】
ちょっといい話
タテ社会の限界、冷静に分析 中根千枝さん死去
昭和28年からインドに3年、34年から英国やイタリアで研究を重ねた社会人類学者は、日本の集団構造はどの地方、どの組織でも同じだということに気付いたという。
「インドはカースト制で英国は階級制。同じ階層でつながる属性が重要なのに対し、日本ではどんな職業かの〝資格〟より、○○会社の構成員という〝場〟が重視される。関東と関西の違いなど、民族学の研究者は差異を強調するけど、意思決定プロセスは同じだということに着目した」
女性では初の東京大学助教授・教授、そして国立大学初の所長(東大東洋文化研究所)など女性研究者の草分け的な存在として歩んだ。国や行政が「女性活躍」をお膳立てする何十年も前に、自力で道を開いてきたのだ。
「女性が上の地位に就こうと思えば、タテのシステムに入らないと難しい。官僚でも上(の地位)にいっている人は、少なくともその組織内での順番は守っており、抜擢(ばつてき)といってもせいぜい(年次が)3年くらいの違い。国会議員なら当選回数が重要で、集団に参加した時期(新旧)が問題」と冷静に分析していた。良い・悪いではなく、それが日本型タテ社会なのだ-という学者としての見解。
文化人類学者の青木保・元文化庁長官の話
私の東京大助手時代の上司で、私がタイで調査しているときなど、しばしば励ましの手紙を送ってもらった。女性の社会進出のパイオニア的存在であるだけでなく、インドでの研究が英国で評価されるなど、欧米で認められた最初期の日本の人類学者だった。「タテ社会の人間関係」は、高度経済成長を背景に企業幹部など一般に広く受け入れられた。英国でも文庫化されるなど国際的評価も高く、日本文化論流行の先陣を切ったともいえる。
有働由美子「どこにも出てない」新庄新監督の裏話
フリーアナウンサーの #有働由美子 (52)が5日、パーソナリティーを務めるニッポン放送「うどうのらじお」(金曜後3・30)に生出演。プロ野球日本ハムの新監督に就任した #新庄剛志 氏(49)の“裏話”を披露する場面があった。
有働アナは「どこにも出てない“新庄剛志話”を仕入れてきました」と、甲子園で300試合以上、高校野球を実況した元NHKアナウンサー・小野塚康之氏(64)から聞いたという話を明かす。「新庄さんのお父様も大の野球好きということで、小野塚さんと対面したときに『息子がお世話になってます』と仰ったそうで。本当に礼儀正しい方らしいんですよ、その辺を新庄さんは受け継がれたのかな」と、思ったそう。
また、小野塚氏が飛行機に乗った際に、偶然新庄氏と隣の席になった。「面識がないので、新庄さんは一般のおじさんが横にいると思ってたと思うんですよ。そしたら、パッと立ち上がって、小野塚さんが手に持っていた荷物を収納スペースに入れてくれたんですって」と、新庄氏の親切心が伝わるエピソードを披露した。