MLB
【大リーグからメジャーへ】
大谷、2打席連続三振で途中交代
米大リーグ・ドジャースは17日、ソウルの高尺スカイドームで韓国プロ野球キウムとプレシーズンゲームを行った。大谷翔平選手は「2番・指名打者」で先発出場し、2打席連続で空振り三振に倒れて途中交代した。試合は14―3でドジャースが大勝した。
大谷選手が打席に立つと、球場は韓国のファンらの大声援に包まれた。フルスイングのたびに球場はどよめき、空振り三振すると大きなため息が起きた。
ドジャースは、3月20、21日に高尺スカイドームで行われる開幕シリーズで、パドレスと対戦する。21日のパドレスとの第2戦での先発が想定される山本由伸投手も17日、キャッチボールや遠投を行うなど調整に汗を流した。【ソウル坂口裕彦】
ドジャース・山本由伸投手の専属通訳として、園田芳大(そのだ・よしひろ)氏に決まった
ドジャース・山本由伸投手の専属通訳として、園田芳大(そのだ・よしひろ)氏に決まった。9日(日本時間10日)のキャンプ初日に合流。ブルペンでは右腕と首脳陣、選手の間に入ってサポートした。
ドジャース関係者によると、園田氏がメジャーで通訳を務めるのは初めてだという。「結構若く見られるんですけど」という1977年12月23日生まれの46歳だ。愛されキャラのようで、この日は一回り以上年下になる25歳の山本から「ダイエット中です」とイジられた。園田通訳は「3桁が近くて」と人懐っこい笑みを浮かべ、イジリを笑いに変えた。
水原一平通訳はエンゼルス時代と変わらず、大谷専属となる。この日は大谷を白のポルシェに乗せて球場入り。日米韓70人が集まった会見ではスムーズに業務をこなした。
山本由伸の圧巻21球!
【アリゾナ州グレンデール発9日(日本時間10日)】たった一日で主役に躍り出た。ドジャースの山本由伸投手(25)がキャンプイン。背番号「18」を初披露した。初日からブルペンで直球、変化球を含め計21球の圧巻投球を披露した。チームの顔といえば大谷翔平投手(29)だが、この日の投球で評価は急上昇。早くも周囲では「大谷への予想以上の好影響が期待できるのでは」という声が高まっている。
キャンプイン初日。真新しいドジャーブルーの背番号「18」のユニホームを身にまとった山本がロッカールームから姿を現したのは午前10時半(同10日午前2時半)過ぎだった。
キャンプ施設のマイナーグラウンドに足を運ぶとまずは軽めのランニングで汗を流した。この時点で待ち構えていた大勢の日米報道陣に加え100人規模のファンが山本見たさに殺到。その後、2021年に16勝を挙げ、今季右ヒジ手術から復帰するビューラーとのキャッチボール開始が「由伸の由伸による由伸のため」の劇場が幕を開ける合図となった。
【グレンデール(米アリゾナ州)=帯津智昭】大谷翔平と山本由伸が加入した米大リーグ・ドジャースのバッテリー組とリハビリ組のキャンプが9日(日本時間10日)、アリゾナ州グレンデールで始まり、山本がブルペンで投球練習を行い、チーム関係者の視線を集めた。
オリックスで昨季まで3年連続で沢村賞を受賞し、投手としてのメジャー史上最高額とされる12年総額3億2500万ドル(発表時約462億円)の大型契約を結んで入団した山本。フリードマン編成本部長らが見守る中、ベテラン捕手のバーンズに直球、ツーシーム、カーブ、カットボール、スプリットを計21球、投げ込んだ。途中から打席に入り、球筋を見た正遊撃手候補のラクスは「本当にえげつない」と絶賛していた。
旅立ちの瞬間、すべてはここから始まったのです!!
今季から大リーグのエンゼルスでプレーする大谷翔平投手(23)が1日、春季キャンプに備えて米ロサンゼルスへ出発した。成田空港で記者会見した大谷は「とてもワクワクしている。新しい挑戦に、自分の力を信じてがんばっていこうと思う」などと語った。
この日、大谷は日本航空とサポート契約を締結。成田空港の出発ロビー前のスペースに会見場が設置された。詰めかけたメディア関係者は約100人。取り囲むように約200人の一般客が見守る中、大谷は「まず試合に出ることが目標。キャンプからしっかり自分をアピールしていきたい。一番野球がうまい選手になりたい」と意気込んだ。
今後の日本球界で期待する選手については「清宮君って言って欲しいんですか?」と笑顔をみせ、「がんばってほしいです」。米国へ持って行く物を聞かれると、「最小限(の荷物)で来た。パスポートと野球道具と気持ちがあれば何でもできると思っています」。
大谷はロサンゼルスで生活環境を整え、キャンプ地のアリゾナ州テンピへ入る予定。投手陣のキャンプは2月14日から始まる。
“ドジャースの執念”
西海岸の名門ドジャースが今オフ、球界を驚かせる巨大補強に成功した。昨季MVPの大谷翔平をプロスポーツ史上最高額となる10年総額約1015億円、さらに山本由伸を投手最高額となる12年総額約471億円で獲得したのだ。いずれも当初の予想を上回る巨額の条件で、日本を代表する2人のスーパースターを「チームの顔」として迎え入れた。
破格の投資に踏み切ったのも、ドジャースの勝利への執念の表れだった。昨季まで11年連続でプレーオフへ進出し、その間、地区優勝10回の強豪となっても、世界一はコロナ禍で公式戦が60試合に短縮された2020年だけだった。1998年から3年連続世界一となったヤンキース以来、ワールドシリーズを連覇したチームはない。大谷と山本は、ドジャースを本当の意味で常勝軍団に築き上げるためにも、「核」となる重要なピースだった。
常に世界一を狙い続ける球団の思いは、大谷にも明確に伝わった。たとえ世界一になっても、その後、年俸が高騰する主力選手を続々と放出し、低迷期を迎える球団は数多い。だからこそ、大谷は年俸総額の約97%を後払いにする変則契約を自ら提案してまで、中長期的な戦力強化を望んだ。