寝台車
寝台車の時代
寝台特急「カシオペア」運転再開へ
およそ2ヶ月のあいだ運転されていなかった寝台特急「カシオペア」が、まもなく復活します。それに向けた試運転が、「ブルトレブーム」の顔と共演する形で行われました。
「車検」終了後の試運転で
東京の上野駅と北海道の札幌駅を結ぶ豪華寝台特急「カシオペア」は、2014年10月1日の札幌発上野行きを最後に、運転が行われていません。埼玉県の大宮総合車両センターで、E26系と呼ばれるその客車について定期検査を、簡単に言えば「車検」を実施していたためです。
それからおよそ2ヶ月が経過し、E26系客車の検査が終了。大宮総合車両センターから出てきたその車両が2014年12月11日、試運転を行いました。
2016年3月に運行を終えた寝台特急「カシオペア」。その車両を使って、かつてのように上野~札幌間を夜行寝台列車として走るツアーなどが6月から実施されます。
夜行寝台列車として上野~札幌間も運行
JR東日本は2016年4月6日(水)、元・寝台特急「カシオペア」の車両(E26系客車)を使用したツアー専用の臨時列車を6月から運行すると発表しました。
現在計画されている6・7月のツアーは「カシオペアクルーズ」と「カシオペア紀行」。「カシオペアクルーズ」は、東京の上野駅を出発して東北地方や北海道を周遊し、上野駅に帰ってきます。「カシオペア紀行」は、かつての寝台特急時代のように、上野~札幌間を夜行寝台列車として運転。食堂車で料理を楽しむこともできます。
寝台特急
唯一の定期夜行列車となった「サンライズ瀬戸・出雲」。そこに「鉄道ファンが一番楽しめる個室」があるとのこと。いったいどんな部屋なのでしょうか。交通系Youtuberの「がみ」さんが実際にその個室を使って旅行。動画でその内容を紹介しています。
一番安くて「不人気」な個室 実は…
オーストリア国鉄の最新夜行列車「ナイトジェット」は、全ての寝台が個室化された豪華設備が特徴。もしかしたら我が国の「サンライズ出雲・瀬戸」の後継を開発する際にも参考になるかもしれません。
12月10日から運行し始めたばかりの最新列車
オーストリア連邦鉄道の国際夜行列車「ナイトジェット」に2023年、新型車両が投入され、12月10日のダイヤ改正よりウィーン~ハンブルク、インスブルック~ハンブルクの2路線で運転が始まりました。
この列車は、前述したように夜間運行するため寝台車として設計されていますが、最大の特徴はすべて個室で構成されていること。日本の「サンライズ出雲・瀬戸」が備える「ノビノビ座席」のように、開放型の指定席部分がないのです。
「サンライズ」は登場から25年が経過し、老朽化や車内設備の陳腐化が進みつつありますが、世界最新の夜行列車として運行を開始した新型「ナイトジェット」の設備は、その後継を作る際の参考になるかもしれません。ヨーロッパ最新の寝台列車の性能はいかほどなのか、車内設備とともに見ていきましょう。
【日本の新しい寝台列車】ウエストエクスプレス銀河
「北斗星」「トワイライト」はごく一部?
国鉄24系は約15年間で500両あまりが製造された、日本で最多を誇る寝台特急用客車です。当初は3段式開放形B寝台で登場するも最後は超豪華寝台車「夢空間」で終わるという、多彩で華々しい系列でもあります。登場から半世紀。24系を振り返ります。
北陸トンネル火災事故を受けて登場
寝台特急「北斗星」「トワイライトエクスプレス」などの活躍が印象深い24系客車は、1973(昭和48)年に登場しました。今年2023年で、50年が経過したわけです。
当時、日本国有鉄道(国鉄)は、特急用寝台客車として14系を製造していました。しかし1972(昭和47)年、北陸トンネル火災事故が発生したことを受けて、客車床下にあるディーゼル発電機を搭載した14系の製造は中断。新形式として、B寝台・A寝台・食堂車から成る24系を生み出したのです。