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◇24日　フィギュアスケート全日本選手権第3日　女子フリー（大阪・東和薬品ラクタブドーム）

　ショートプログラム（SP）11位だった紀平梨花（20）＝トヨタ自動車＝のフリーは128・19点で、合計188・62点だった。

　フリー曲「タイタニック」の雄大な音楽に合わせて演技を披露。冒頭のサルコー―トーループの連続3回転を降りると、続く3回転フリップもきれいに着氷。演技後半の5本目の3回転ループで大きくバランスを崩したが、最後の3回転サルコーも決めるなど安定したジャンプをみせ、演技後は笑顔を見せた。

　紀平は北京五輪の代表最終選考会を兼ねていた昨年の全日本選手権を右足首の故障のために欠場。まだ痛みは残る中で今大会を迎え、SPでは連続3回転ジャンプで2本目が2回転になるミスが出ていた。

　１カ月程度の調整で全日本に挑み、「調子は３０％くらい」。得意にしていた４回転サルコーは２度跳び、１本目は転倒。２本目も着氷が乱れた。

　昨季は北京五輪で銀メダルに輝いた。今季はけがに悩まされて苦しいシーズンとなっている。まずは完治を優先させる考えで、「来年は今までの技術を取り戻すだけではなく、さらに上に行きたい」と力強く誓った。　

◇24日　フィギュアスケート全日本選手権　女子フリー（大阪・東和薬品ラクタブドーム）

　合計161・87点の19位だった横井ゆは菜（22）＝邦和みなとスケート部、中京大＝が、今季限りで現役を引退することを表明した。102・09点だったフリーの演技終了後に「今シーズン限りで引退することを決めて、この全日本に臨みました」と語った。

　この日は後半のジャンプに乱れが出たこともあり得点を伸ばすことはできなかったが、氷上で涙を流した横井は「私は悔いていなくて」とコメント。ここまでのようにフリーで巻き返すことができなかったことについては「受け入れるというか納得はいっています。これが今の私ですということは伝わった」と大粒の涙を目に浮かべながら語った。

　「どんなに苦しくても頑張ったらうれしさが必ずまっていた」とスケート人生を語った横井は年明けのインカレや愛知県選手権などに出場する予定。大学卒業後については「スケートの良さというものを伝えられるお仕事に就く予定なので皆さんも楽しみにしていてください」と語った。