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「1974」エンタメプレイバック 〝ベルばらブーム〟

2024-05-06
「ベルサイユのばら」初演舞台。(右から)大滝子、初風諄、榛名由梨 © zakzak 提供

昨年、激震に見舞われた宝塚歌劇団。今から50年前の1974年、日本中を巻き込んだ一大ブームを生み出している。それがいわゆる「ベルばらブーム」だ。

74年8月、宝塚大劇場で初演を迎えたのが、月組公演の「ベルサイユのばら」だった。原作は、池田理代子が「週刊マーガレット」に連載していた同名漫画。

宝塚歌劇団では「オスカル編」と「フェルゼンとマリー・アントワネット編」という2パターンで再演を繰り返し、2006年1月には通算上演回数1500回を突破、14年6月には通算観客動員数500万人を記録するなど、宝塚歌劇団最大のヒット作となった。

フランス革命時のベルサイユ宮殿を舞台に、実在したマリー・アントワネットとフェルゼン、架空の〝男装の麗人〟オスカルとアンドレ4人を中心とした愛と葛藤のドラマが描かれている。

なんといってもこの女性ながら近衛連隊長を務めるオスカルの〝男装の麗人〟というのがミソ。まさに宝塚にうってつけの題材だった。

しかし、舞台化が発表されると、熱狂的な原作ファンからは激しい反発が起きたほどだった。初演の演出は時代劇スターの長谷川一夫が担当。長谷川は、照明や衣装を最大限に生かし、原作漫画の世界観を壊すことなく、宝塚の舞台を作り上げ、原作ファンすらも納得させた。

時代は女性解放運動「ウーマンリブ」真っ盛りとあって、女性が抑圧をはねのけて活躍する姿が、世の女性の心をとらえたのだった。

初演となった月組公演では、オスカルを榛名由梨、アンドレを麻生薫、マリー・アントワネットを初風諄、フェルゼンを大滝子が演じている。

その後も、オスカルは安奈淳(花組)、汀夏子(雪組)、一路真輝(雪組)、涼風真世(月組)といったトップスターが歴史を受け継ぎながら演じている。

社会現象とまでいわれたベルばらブーム。劇中で歌われる「愛あればこそ」はレコード化もされ、その後、アニメ化もされるなど、70年代カルチャーを代表するコンテンツとなったのは言うまでもない。

■ベルサイユのばら 「週刊マーガレット」で、1972年21号から73年52号まで連載された池田理代子の漫画作品。累計発行部数は2000万部を突破している。

(018)1975年12月31日 〇白♫合戦 愛あればこそ 榛名由梨 安奈淳
(042)1976年7月「しゃぼん玉こんにちは」(榛名由梨、安奈淳)
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