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大相撲の世界

【 大相撲の巻】

「最高ですね」

2024-05-22
高安(左)が上手投げで琴桜を破る=東京・両国国技館で2024年5月21日、新宮巳美撮影 © 毎日新聞 提供
結びで連日の大関撃破

休場から再出場の高安 結びで連日の大関撃破 「最高ですね」 (msn.com)

大相撲夏場所10日目(21日、東京・両国国技館)

○高安(上手投げ)琴桜●

 再出場した高安が満員御礼の館内で2日続けて結びで大関を撃破した。3日目から8日目まで休場していただけに、大関経験者の34歳は「やっぱり最高ですね」と、相撲の取れる喜びをしみじみと語った。

 激しい差し手争いから右四つになると、高安が上手を取って十分だった。琴桜は上手を取れず右下手だけ。上手を切れず苦しくなって寄って出た琴桜に対して、高安が回り込みながら上手投げを決めた。本人も「左のまわしが生命線だった」と振り返った。

 2日目に新小結・大の里に土をつけたものの、翌日の朝稽古(げいこ)中に腰を痛めて休場した。「あの手この手で回復したので良かった」。再出場した9日目はいきなり結びで登場し、豊昇龍をすくい投げで破った。優勝争いの先頭に並んでいたこの日の琴桜との対戦を「好成績の人とやる方が面白いし、やりがいがある」と歓迎していた。

 「力士である以上、相撲が取れる状態になれば土俵に上がりますから。正直どうなるか分からないですけど、ここ2日間は体がよく動いている」と高安。たたき上げのベテランの必死さが伝わってくる土俵が、今場所の優勝争いを面白くしている。【武藤佳正】

弓取り式で33年ぶりの出来事

2024-05-15
弓取式を披露する朝乃若(撮影・小沢裕)

<大相撲夏場所>◇2日目◇13日◇両国国技館

結びの一番終了後の弓取り式で、33年ぶりの出来事があった。この日、初めて弓取りを務めたのは、西幕下20枚目の朝乃若(28=高砂)。

最高位は一昨年春場所の東十両4枚目という関取経験者だ。関取経験者が幕下以下に番付を下げた後に、弓取り式を務めたのは91年名古屋場所の秀ノ花以来。朝乃若は「いい雰囲気で緊張した」と話し、本場所の弓取りデビューを「ちょっとヒヤッとしたので60点」と、自己採点した。

この日から照ノ富士が休場し、当初は同部屋の聡ノ富士が務める予定だった弓取りの大役を、急きょ打診された。「若松親方(元前頭朝乃若)から今日(2日目)の昼に電話で『いけるか?』と聞かれて『分かりました』という感じ」。3月31日の春巡業で、初めて公に弓取りを披露。その時も急きょの大役だったが、約1カ月の春巡業の半分で務めていた。とんとん拍子の本場所デビューだった。

そもそも初めて弓取りの稽古をしたのが、昨年10月の秋巡業。2メートルを超える弓が、思いのほかなじんだ。現在は4場所連続勝ち越し中で関取復帰も間近。「関取で弓取りを目指します」と意気込んだ後、持ち前のサービス精神を発揮し「あと、嫁取りも」と笑った。原則として結婚は関取でなければできないだけに、まずは相撲と弓取りの稽古に精進する。【高田文太】(ニッカンスポーツ・コム/バトルコラム「大相撲裏話」)

新入幕優勝の尊富士 110年ぶりの快挙、やっちゃいました・・・。

2024-03-24
優勝力士インタビューで笑顔を見せる尊富士=林敏行撮影
青森で培われた速攻、原点は「かけっこ」 110年ぶり快挙の尊富士
大相撲の歴史に残る偉業を、青森の力士が成し遂げた。
五所川原市出身の尊富士(たけるふじ)関(24)=本名・石岡弥輝也(みきや)。
春場所千秋楽の24日、豪ノ山を倒して成績を13勝2敗とし、初優勝を決めた。
新入幕での優勝は110年ぶりの快挙。
初土俵から所要10場所での優勝という、史上最速の記録も打ち立てた。
大相撲春場所で新入幕を果たし、記者会見で笑顔を見せる尊富士=大阪市東成区で2024年2月26日午前10時32分、北村隆夫撮影
新入幕優勝の尊富士 「腕立て伏せもできなかった」恩師が驚く成長 | 毎日新聞 (mainichi.jp)

 大相撲春場所(エディオンアリーナ大阪)は千秋楽の24日、入門から2年足らずで大いちょうが結えない平幕の尊富士(たけるふじ、24歳)=本名・石岡弥輝也(みきや)=が約110年ぶりの新入幕優勝を果たした。前日にしたけがにも強い気持ちで屈しなかった新鋭は、筋肉が盛り上がった体つきからは想像できないが、かつては腕立て伏せもできない少年だったという。

 地元出身横綱のしこ名を冠した「つがる旭富士ジュニアクラブ」(青森県つがる市)の越後谷(えちごや)清彦総監督(61)は、金木町(現五所川原市)から車で30分ほどかけて通ってきた小学生時代の尊富士を、「相撲は上手だけど、強くはならないだろうな」と見ていたという。

春場所で優勝し、賜杯を受け取る尊富士(中央左)=エディオンアリーナ大阪で2024年3月24日、長谷川直亮撮影 © 毎日新聞 提供
「若手活躍は悪くないけど…」

幕尻の尊富士と入幕2場所目の大の里が千秋楽まで優勝争いを演じるなど、スピード出世により大いちょうを結えない若手が躍動した大相撲春場所に、複雑な声が聞かれる。

 「活躍するのが悪いことではないんだけども……」

 あるベテラン親方は前置きした上で、「もう番付はいらないんじゃないか。そのとき調子がいい人から順番に並べたほうがいいのでは」とあきれるように話した。番付上位が威厳を示せなかったのは、番付社会の角界にとってはゆゆしき事態とも言える。

 象徴的だったのは11日目。琴ノ若が尊富士に、貴景勝が大の里に不覚を取り、霧島の負け越しも決まった。この日、土俵下の審判長を務めた審判部の浅香山副部長(元大関・魁皇)は大関陣について「強さを見せつける相撲は取れていない。尊富士、大の里が目立って強いので、他がかすんでしまう」と話した。

facebook 中野博美さん曰く
大相撲、
北の富士が出なくなってから時々伊勢ヶ濱が出てるんだけど、
弟子の熱海富士が阿炎に負けた後、
師匠の伊勢ヶ濱は何を言うだろうと思っていたら、
「今日は0点ですねえ」ときた。
伊勢ヶ濱って言葉は少ないし厳しいコメントが多いんだけど、
ウィットに富んだ面白いこと言うなあ! 
尊冨士が勝ったときはちょっとうっときてコメント無かったけどwww
 

優勝がかかる一番

2024-03-22
優勝がかかる一番で朝乃山(右)と対戦する尊富士 © 東スポWEB
【春場所】尊富士の「大一番」相手…審判部は朝乃山を指名 霧島&貴景勝の大関陣は〝除外〟 (msn.com)

大相撲春場所13日目(22日、大阪府立体育会館)、新入幕尊富士(24=伊勢ヶ浜)が関脇若元春(30=荒汐)を寄り切り、12勝目(1敗)。後続と2差を維持し、110年ぶりとなる新入幕優勝に王手をかけた。

打ち出し後には審判部が取組編成会議を開き、14日目(23日)は幕内朝乃山(30=高砂)との対戦が組まれた。西前頭筆頭の朝乃山は8勝5敗。この日に勝ち越しを決め、目標の三役復帰へ向けてさらなる白星の上積みを目指している。審判部長の佐渡ヶ嶽親方(元関脇琴ノ若)は「朝乃山は元大関だし、三役もかかっているので」と説明した。

大関霧島(陸奥)は3勝10敗と振るわず、大関貴景勝(常盤山)も8勝5敗で勝ち越しを決めており、対戦相手から除外。幕内豪ノ山(武隈)と当てる案もあったが、この日に4敗に後退したため、実力者の朝乃山が優勝のかかる大一番にふさわしい相手として選ばれた。

尊富士は朝乃山に勝てば、その時点で優勝決定。負けた場合でも、3敗の幕内大の里(二所ノ関)が小結阿炎(錣山)に敗れ、同じく3敗の大関豊昇龍(立浪)も新大関琴ノ若(佐渡ヶ嶽)に負ければ、尊富士の優勝が決まる。

第55代横綱・北の湖敏満

2022-11-20
NHK人物録 | NHKアーカイブス
第55代横綱・北の湖敏満。昭和50年代の土俵に君臨した大横綱で、その強さは双葉山、大鵬をしのぐとも言われ、憎たらしいほど強い「不沈艦」の異名を取った。
北の湖は昭和28年北海道壮瞥町生まれ。中学1年の時に上京し、13歳で初土俵を踏んだ。十両昇進は17才11か月、新入幕は18歳7か月と、いずれも当時の最年少記録を塗り替え「北の怪童」と呼ばれた。立ち会いの強烈な当たり、左四つからの上手投げ、怒涛の寄りで白星を重ね、昭和49年、史上最年少となる21歳2か月で横綱に昇進した。最大のライバルは「相撲の天才」と言われた第54代横綱・輪島。両力士は白熱した熱戦を繰り広げ「輪湖時代」を築いた。輪島引退後も優勝を重ね、昭和53年には初場所から5連覇。当時の新記録となる年間82勝を挙げ「憎たらしいほどの強さ」と評された。優勝回数24回は当時大鵬に次ぐ大記録。横綱在位63場所という記録も残した。
引退後は一代年寄の名跡を認められ、北の湖部屋を創設。後進の育成に務めながら日本相撲協会の理事長として相撲界を牽引した。横綱として土俵に立ち続けることを信念とし、力士人生を全うした。

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