大相撲の新横綱照ノ富士（２９）の本名が「杉野森正山（せいざん）」になったことが２７日、日本相撲協会から発表された。ガントルガ・ガンエルデネから変更した。４日に日本国籍を取得し、引退後は親方として協会に残ることを希望している。

名字は師匠の伊勢ケ浜親方（元横綱旭富士）と同じ「杉野森」で、同親方によると照ノ富士が希望した。名前は、親方と伊勢ケ浜部屋のおかみの杉野森淳子さんと相談。淳子さんが師匠の本名「正也（せいや）」の「『正』を使えば」と提案したという。

伊勢ケ浜親方はこの日、９月の秋場所（１２日初日、両国国技館）へ向け「名前も一つのけじめ。気を引き締めて頑張ってもらいたい」と期待した。協会の規則で年寄名跡の襲名には日本国籍が必要となっている。

新横綱・照ノ富士が綱打ち　柔道の大野将平の金に刺激「２人で話した横綱と連覇という目標を達成」

大相撲の新横綱・照ノ富士（伊勢ケ浜）が２７日、都内の部屋で綱打ちと土俵入りの稽古を行った。終了後に報道陣の電話取材に応じ「ちょっとでも実感が湧いているところかなと思う。何キロどうこうという重さじゃなくて、自覚を持って行動しなければいけない重さは感じた」とあらためて最高位に立ったことをかみしめた。不知火型の土俵入りの稽古に関しては「いやー、全くできていない感じですね」と辛めの自己採点だった。

　自身の綱も完成し、目指す横綱像については「どうこうはなく、やはり見ているままの横綱になりたい。どういう横綱、ああいう横綱という理想はないので。これから考えて、どんな地位なのかどんな立場なのかというのは、どういう生き方をするべきなのかということを含めて考えて、生き方でみんなが認めてくれる横綱になりたいなと思っている」と決意を語った。

　大相撲の陸奥親方（元大関霧島）は１日、春場所後に自身が６５歳で日本相撲協会の定年となることを受け、師匠を務める陸奥部屋を閉鎖する方針を明らかにした。

所属力士らの移籍先は、各自の希望を聞き取って決めるという。

　陸奥親方は「全員の行き先が決まった段階で発表したい。基本的には一門内でと考えている」と話した。