本文へ移動

政局について

日本の政局について

毒舌の大秀才・宮澤喜一

2024-04-21
1960年代、経営企画庁長官を務めていたときの宮澤(写真:講談社) © 現代ビジネス
金丸に「水に沈んだほうがいい」、毒舌の大秀才・宮澤喜一が記者たちに見せていた「驚きの姿」 (msn.com)

徳川慶喜に似ている

「議員会館の宮澤さんを訪ねると、体を傾けた独特の姿勢でよく英字新聞を読んでいました。で、新聞の陰からひょっこりと顔だけを出して『どうしましたか』と聞いてくるんです。クールで最初は取っつきにくかった」

宮澤喜一と30年以上つき合ってきた元時事通信記者の原野城治氏が言う。

東大から大蔵省というキャリア、能や漢籍に通じる圧倒的な教養を持ち、英語はペラペラで、しかも毒舌……「賢すぎて利害、打算が先に立つ」と池田勇人の秘書・伊藤昌哉が評した宮澤の独特のキャラクターは、同時代の議員のあいだでも好き嫌いが明確に分かれた。

宮澤といえば、'55年以来政権を担ってきた自民党が初めて野党に転じた際('93年)の総理大臣である。

「宮澤さんは自民党の15代総裁。徳川家の15代将軍・慶喜に似ていますよね。やや軽量級のトップが2代続き、『次は本格派だ』と期待されて就任したら、あっけなく体制を崩壊させてしまったところなどまったく同じです」(元日本経済新聞政治部長・岡崎守恭氏)
TOPへ戻る