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兵戈無用(ひょがむよう)

「兵戈無用」(武器を用いない闘いの歴史の中で、人は如何に生きたか・・・。)

死を前に「永遠の平和」繰り返した祖父、太平洋戦争最後の首相

2024-04-18
鈴木貫太郎元首相の思い出を語る鈴木道子さん=前橋市で2024年4月17日午後4時半、田所柳子撮影 © 毎日新聞 提供
死を前に「永遠の平和」繰り返した祖父、太平洋戦争最後の首相 (msn.com)

前橋市で幼少時代を過ごし、太平洋戦争最後の首相として敗戦に臨んだ鈴木貫太郎元首相(1868~1948年)の孫で音楽評論家の鈴木道子さん(92)=東京都在住=は17日、前橋市で毎日新聞などの取材に応じ、祖父の一番の思い出として死の直前の様子を語った。千葉県の自宅で一時意識が戻り、「永遠の平和、永遠の平和」と絞り出した後、昏睡(こんすい)状態になり、逝去した。道子さんは「自分の生命のすべてをかけ、終戦を成し遂げた」と振り返った。

 道子さんを抱っこしながらよく遊んでくれた優しい祖父だった。36年の「二・二六事件」で陸軍青年将校に襲撃された際、一時は脈も失ったが回復し、45年、枢密院議長から首相に就任した。戦争末期での就任に家族は大反対したが、本人は覚悟を決め、先にイタリアで連合国軍に降伏していたバドリオ政権を念頭に、「自分はバドリオになる」と家族にだけ語っていた。


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