闘いの歴史
闘いの記録 (戦争と人間)
警察庁長官、日本赤軍の解散「形だけ」 テロ組織として危険性指摘
中村長官は、危険性をぬぐえない理由として「いまだに過去に引き起こした数々のテロ事件を称賛している」と指摘し、現在も7人のメンバーが逃亡中であることを挙げた。その上で、「今後とも組織の実態解明を図るとともに、関係省庁や各国関係機関との連携を一層強化し、逃亡中の構成員の発見、検挙にむけ最大限努力していきたい」と述べた。
日本赤軍は1970年代を中心に世界各地で航空機の乗っ取りや大使館襲撃などを次々起こした。50年前の72年5月30日には、イスラエル・テルアビブのロッド国際空港で、岡本公三容疑者(74)ら日本人メンバー3人が自動小銃を乱射するなどし、約100人が死傷する事件を起こした。
重信元幹部は2000年に潜伏先の大阪府内で逮捕され、オランダ・ハーグの仏大使館を武装占拠した事件などで懲役20年の判決が確定し、服役。今年5月28日に東京都内の施設から出所した。報道陣の取材や公表した手記で、謝罪や反省を述べ、参加した赤軍派(日本赤軍の前身)について「『武装闘争路線』が間違っていた」などと振り返った。
重信元幹部は2001年に日本赤軍の解散を宣言した。いまも逃亡中とみられる岡本容疑者ら7人が国際手配されている。(編集委員・吉田伸八)
英雄・・・。
イスラエルからのパレスチナ解放を求める左翼組織「パレスチナ解放人民戦線(PFLP)」が主催した。PFLPは岡本容疑者をパレスチナに自らの身を捧げた人物として英雄視しており、身の回りの世話などの支援を続けている。
岡本容疑者は2000年に政治亡命を認めたレバノン政府から政治活動などを制限されていることから、公の席上に姿を現すのは極めて異例だ。PFLPによると、最近は一時入院するなど、健康状態の悪化が指摘されていた。
二人の指揮官
Facebook 中村 マコさん曰く
「国際テロの魔女」などとも呼ばれた日本赤軍の元最高幹部、重信房子受刑者
「国際テロの魔女」などとも呼ばれた日本赤軍の元最高幹部、重信房子受刑者が5月28日に刑期満了を迎え出所する。獄中でがんを患い、体調は思わしくないというが、関係者は出所後の動向に注目している。
学生運動に参加し、世界革命を掲げる新左翼グループ、赤軍派に加わった。海外拠点を建設するという赤軍派の方針に基づき、昭和46年に出国。その後、日本赤軍を創設した。
日本赤軍は、イスラエル・テルアビブの空港で自動小銃を乱射し、約100人を死傷させるなど各地で事件を繰り返したとされる。重信受刑者は、オランダのフランス大使館が武装占拠されたハーグ事件に関与した疑いで平成12年に、大阪府高槻市で逮捕された。
裁判ではハーグ事件に関して無罪を主張したが、懲役20年の判決が確定し、服役していた。獄中で日本赤軍を解散する声明を発表している。