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再生の道程

いよいよ本番です。

「キャッチャーはボールでいいサイン」

2025-05-01
巨人対広島 巨人の先発田中将(撮影・たえ見朱実) © 日刊スポーツ新聞社
江川卓氏、1回3失点の田中将大に

<巨人-広島>◇1日◇東京ドーム

巨人田中将大投手(36)が、1回に2死から5連打を浴び、3点を失った。

テレビ解説を務めた元巨人の江川卓氏(69)は「ストライクで追い込んだりするとピッチャーは力むんですよね。その部分でボールが中に入る状況があるので、そこをカープ打線がうまく打った」と解説した。

1回2死一、二塁ではフルカウントから146キロの直球を坂倉に中前に運ばれ、先制点を許した。「外側のストレートの要求が中に入りましたね。フルカウントなんでボール気味には投げにくいんですね」と細かいコントロールの乱れを指摘。

続くファビアンは2ストライクと追い込んでから、外角スライダーを拾われ、中前に運ばれた。「キャッチャーももう少しボールでもいいサインなんですか、打たれているのでストライクゾーンに投げたくなる心境が働きましたね」と解説した。さらに菊池にも左中間を破られ、1回にいきなり3点を失った。

江川氏は「マウンド上にいると打たれるとカッと熱くなることもありますし、力が入りすぎてコントロールミスもありますから、その状況が1イニングに起きてしまった」と振り返った。

田中将は日米通算199勝を懸け、4月17日DeNA戦(東京ドーム)以来の先発マウンドだった。

「思い描いた感じでは球を操れなかった」

2025-04-18
2回2死1、2塁、三森に適時打を打たれた田中将(左は甲斐)(17日)=片岡航希撮影 © 読売新聞
2回7安打6失点、日本復帰後最短でマウンド去る

 DeNA9―1巨人(セ・リーグ=17日)――DeNAは牧の2打席連続適時打や筒香のソロなど、五回までに8点を奪って圧倒した。東は8回無失点で2勝目。巨人の田中将は試合を作れず、移籍後初黒星。

 早すぎる降板だった。巨人の田中将は二回までに7安打6失点と打ち込まれた。日本球界に復帰した2021年以降では最短のイニングでマウンドを去り、「ネガティブな言葉しか出てこない。チームが(2連勝と)いい流れできていた中で、かなり迷惑をかけた」。移籍後初登板初勝利から中13日の調整期間を経て迎えた2度目の先発で、厳しい現実を突きつけられた。

198勝目の白星です。

2025-04-03
【中日ドラゴンズ×読売ジャイアンツ|田中将大が今シーズン初勝利|ハイライト】2025年4月3日 ハイライト
スポーツニッポン新聞社 によるストーリー

◇セ・リーグ 巨人5―3中日(2025年4月3日 バンテリンD)

 巨人の田中将大投手(36)が開幕6戦目となった3日の中日戦(バンテリンD)で今季初登板初先発。巨人デビュー戦で最速149キロをマークして5回5安打1失点と粘投し、楽天時代の2023年8月26日ソフトバンク戦(楽天モバイル)以来586日ぶりとなる日米通算198勝目をマークした。

 ソフトバンクからFAで加入した甲斐拓也捕手(32)とバッテリーを組み、移籍後初のマウンドへ。“88世代”の同学年左腕・大野雄大投手(36)との投げ合いとなった。

 初回、小走りでマウンドに向かい、天井をしばし見つめてから投球練習に入ったマー君。連打でいきなり無死一、二塁のピンチを迎えるも無失点で切り抜けると、その後も粘りの投球が続く。

田中将大が586日ぶり日米通算198勝目

 3―0で迎えた3回、2安打された田中将は1死二、三塁から上林に中犠飛されて初失点し、3―1。だが、なおも続いた2死一、三塁では後続を断ち切った。

 終わってみれば、失点はこの犠飛による3回の1点だけ。4―1で迎えた5回には2四球と二塁打で1死満塁のピンチを招いたが、この最大のピンチで3番・細川を坂本の守る三ゴロ併殺打に仕留めて5回を96球で投げ切り、降板した。

 投球内容は5回で打者21人に対して96球を投げ、5安打1失点。1三振を奪い、与えた四球は3つ、直球の最速は149キロだった。

 小学生時代に兵庫県伊丹市の少年野球チーム「昆陽里(こやのさと)タイガース」でバッテリーを組んだこともある(坂本が投手、田中将が捕手)坂本勇人内野手(36)はこの日、「7番・三塁」に入って3試合ぶりにスタメン復帰。

 その坂本が2回、1死一、三塁から中犠飛を放って今季初打点となる先制&決勝の1点を叩き出すと、4回には開幕から12打席目で待望の今季初安打をマーク。田中将の降板後、1点差に迫られて迎えた8回にはこの試合2打点目となる左犠飛を決めるなど攻守で援護し、幼なじみの巨人デビュー戦に花を添えた。

 楽天に所属していた昨季は1試合登板にとどまり、プロ入り後初めて白星なしだったマー君。2023年8月26日のソフトバンク戦(楽天モバイル)以来586日ぶりの勝利は幼なじみの援護も受けて最高の一戦となった。

 ▼田中将 野手の皆さんのおかげで何とか踏ん張ることができました。

田中将大・移籍後初登板初勝利!

予定変更でカブス戦に登板せず

2025-03-15
「投げられるコンディションではあります」

巨人田中将大投手(36)が登板予定だった16日のカブス戦(東京ドーム)の登板を回避することが14日、決まった。

田中将は前回登板となった9日の阪神戦(甲子園)は3回2安打1失点と好投。試合後は登板予定のカブス戦に向けて「楽しみではありますけど、中盤以降の登板(リリーフ登板)になってくると思うんで、レギュラークラスが出てるかどうかはわからないですけど。あとは、なんか申し訳ないなって気持ちですね。投げたい選手がたぶんいっぱいいると思うんで」と話していた。

この日はブルペンで約50球の投球。登板予定の変更で、コンディション面の問題はないという。「僕は全然あさって投げるって言われたら全然投げられるコンディションではあります」と説明した。

レギュラーシーズンは開幕3戦目の30日ヤクルト戦(東京ドーム)の登板が有力になっている。

巨人・田中将大がカブス戦登板「緊急回避」の裏側
田中将大(C)日刊ゲンダイ © 日刊ゲンダイDIGITAL

ところで、阿部監督はどうして田中将大に「ローテ当確」を出したのか。球速は140キロ少々しか出ず、全盛期とはかけはなれているにもかかわらずだ。その「本当の理由」とはいったい何か。いま、巨人で何が起きているのかーー。

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「マー君は2ケタ勝てるよ」

2025-03-15
NHK解説者の2025年セ・リーグ順位予想

「マー君は2ケタ勝てるよ」

今季楽天から巨人へ入団した田中将大も200勝達成目前である。

「マー君はローテーションに入るだろうね。ボールを見たけど、やっぱり良くなっている。俺はずっと言ってるけど、マー君は二桁勝てるよ。フォームを変えたとかスピードが上がったとか言われているけど、俺は本人の気持ちの問題だと思うね。巨人に入って気持ちよくやれているように見えるから、それで状態も上がっているんじゃないかな。マー君もさることながら、巨人はケラー、大勢、マルティネスが投げるとなると、7、8、9回は相手チームにとっては、あってないようなものになってしまう。巨人の投手力は全球団のなかでひとつ抜けている」

背番号10の挑戦

「どんな時もピッチャーのために」

2025-04-06
【PlayersFile】甲斐拓也「どんな時もピッチャーのために」
【今季初の5番】甲斐1安打1盗塁

【YouTube】阿部監督が甲斐拓也「大改造」2割5分20発期待 !

2025-02-22
22日デビュー 捕手戦争ゴング【キャンプ報知】

巨人にFA移籍した甲斐拓也捕手にアッパースイング禁止令が出ました。宮崎キャンプから見守ってきた阿部監督が、こちら沖縄・那覇に移動後、マンツーマンで指導。体を目いっぱいに使った、まるでバットを下から突き上げるような豪快なスイングを、地面と平行なレベルスイングにチェンジ。手取り足取りのアドバイスは約30分続きました。先日のシート打撃では山崎伊織投手から右前へライナーでヒットを放つなど、成果は徐々に出ています。甲斐と言えば日本を代表するキャッチャーですが、バッティングにも進化が見られれば打線に厚みが増します。22日、DeNAとのオープン戦(宜野湾)で巨人デビューの予定なので、注目してください。

 今回もスポーツ報知評論家の村田真一さんに登場していただき、このスイング指導について解説してもらいました。実はキャンプ当初から、甲斐のアッパー気味なスイングには疑問を投げかけていた村田さん。何を感じていたのか、じっくりとご覧ください。

 恒例となりました特典映像では、甲斐と山瀬慎之助捕手による「鬼肩対決」を絶妙な角度から撮影しています。他に岡本和真選手のフリー打撃なども迫力満点です。今後とも報知プロ野球チャンネルを宜しくお願い致します。



「何年ぶりだろうって思える体のよさ」

2025-02-13
インタビューに答える甲斐拓也選手(画像:日テレジータス) © 日テレNEWS NNN
充実のキャンプに笑顔 組みたい投手は“みんな”

◇プロ野球・巨人春季キャンプ第3クール最終日(13日、宮崎)

ソフトバンクからFA(フリーエージェント)で巨人に移籍した甲斐拓也選手が、巨人として初めてのキャンプを「すごく新鮮で、野球選手としていい一日一日を送れていると思います」と振り返りました。

チームに合流した後で、巨人の印象が変わったか聞かれると「印象が変わったというよりも、“本当にいいチーム”だなと、中に入ってみて思いました」と答えました。ソフトバンクと巨人のキャンプの違いについては「しっかり自分の時間もありますし、自分の課題と向き合える時間が多くあるので非常にいいと思います」としつつ、移籍後初めてのキャンプということで精神的には「非常に疲れています」と苦笑いを見せました。

ライデル・マルティネスと“初バッテリー”

2025-02-12
ブルペンで甲斐拓也と話をするライデル・マルティネス(カメラ・小林 泰斗) © スポーツ報知/報知新聞社
【巨人】甲斐拓也「うわさ以上の投手だな、と」

 巨人の甲斐拓也捕手が12日、ライデル・マルティネス投手と初めて“バッテリー”を組んだ。

 宮崎キャンプで2度目のブルペンに入った助っ人の球を座った状態で受け、フォークなどの変化球を交えて35球。投球練習終了後には、約5分間にわたって球種の確認などを行った。昨季まで中日で166セーブをマークした守護神のボールについて「うわさ以上の投手だな、と。(フォークも)すごいですよ」と印象を語った。

「甲斐拓也はこうなんだというのも伝えている」

2025-02-10
笑顔を見せる阿部慎之助監督(カメラ・小林 泰斗) © スポーツ報知/報知新聞社
巨人・阿部監督 新加入ベテランの姿勢を評価

 宮崎キャンプ第2クール最終日の9日、サンマリンスタジアム宮崎で行われたシート打撃が行われた。先発候補で日本ハムから現役ドラフトで加入した田中瑛、2年目左腕の又木が好投。阿部慎之助監督(45)は「こっちがなんかいろいろ迷っちゃうな」とうれしい悲鳴だ。

※ ※ ※

 ―第2クール終了。

 「実戦形式も始まっていいクールだった」

 ―寒い日が続いた。

 「けが人が出なかったのでね。それが全てで」

 ―ブルペンで甲斐が積極的に投手と交流。

 「安心感がある。自分のことも知ってもらおう、甲斐拓也はこうなんだというのもちゃんと伝えているように見える。バッテリーってそれが永遠のテーマなので。続けていってほしい。学ぶ姿勢も素晴らしい」

 ―ブルペンで赤星に助言。

 「いや普通すぎるんで。なんか特徴ないとダメなんじゃないって。オーソドックスすぎるって言って。例えば普通に投げている中でタイミングをちょっとずらせるようなモーションができるようになればいいよねとか。振りかぶりました、足上げました、投げました。そういうイメージにしか見えないから。ちょっとでも工夫すれば抑えられるんじゃないかなと思って」

背番号11の挑戦 - 那覇キャンプの巻 ー

オープン戦初登板!

2025-02-26
田中将大 オープン戦初登板!
2月24日 沖縄セルラースタジアム那覇で行われた巨人vsロッテのオープン戦、田中将大投手が移籍後初となる実戦に登板しました!
【PITCH BY PITCH】田中将大 移籍後初登板【全球見せます】
2025年2月24日(月・祝)

ローテーション入り・・・?

2025-02-22
投球練習する巨人田中将大(2025年2月撮影) © 日刊スポーツ新聞社
日曜日はマー君「投げてくれたらうれしい」

巨人阿部慎之助監督(45)が、21日放送の日本テレビ「news zero」に出演し、現時点での開幕ローテーションのプランを明かした。番組内では元巨人監督の高橋由伸氏(49)と対談。開幕投手も含めてのイメージの話題になると、阿部監督は、番組スタッフに放送日を聞いた。2月21日という返答があると、少し考えながら「別に出し惜しみしてもしょうがないから」とボードにペンを走らせた。

あくまで「現時点で」と前置きした上で火曜は井上温大、水曜は山崎伊織、木曜は西舘勇陽、金曜は戸郷翔征、土曜はグリフィン、日曜は田中将大と記した。阿部監督は「1人でもけがしたら全部もう変わってくるんで、まあ現時点でこうなってほしいなっていう理想ですけどね」と説明。新加入の田中将については「投げてくれたらうれしいなと思いますし、中継ぎ全投入できる」。これには、高橋氏も「確かに月曜日空くからそういうのも含めるとね」と基本的に試合のない月曜日を前にした戦略に、納得した表情だった。

巨人・田中将大、背番号「11」の先輩 “平成の大エース”と対面、激励受ける

2025-02-22
news.goo.ne.jp
背番号「11」の後輩となる巨人・田中将大投手(36)
背番号「11」の先輩で、幼少期にファンだった斎藤雅樹氏(60)

巨人・田中将大投手(36)が21日、背番号「11」の先輩で、幼少期にファンだった斎藤雅樹氏(60)に激励を受けた。那覇キャンプで非公開でブルペン入り。投球練習後に1軍キャンプ地を訪れた斎藤氏と対面し「背番号も見ていただいて『頑張って』と声をかけていただきました」。帽子を取り、うれしそうに右手でガッチリ握手した。

 5種の変化球を交えて62球を投じた直後だった。真っ先に向かったネット裏で、力強く4度、背中の「11」を叩かれた。昨年12月の入団会見で「斎藤雅樹さんが投げている姿を見て、すごく好きな投手だった。11という数字を聞いた時、真っ先に斎藤さんが思い浮かんだ」と語っていたマー君。平成の大エースから「いい番号だな」とエールをもらった。

 17日のシート打撃登板からさらに出力を上げて投げ込み「手応えはあります」と右腕。ブルペンに足を運んだ阿部監督も「『絶好調じゃない!?』って中畑さんも言ってると思う」と球団OBの中畑清氏の“決まり文句”を用いて仕上がりの良さを表現した。伝統の番号と熱い思いを継承し、予定している24日・ロッテ戦(那覇)での実戦初登板へ準備を整えた。(堀内 啓太

90年代に「11」を着けて巨人投手陣を牽引した斎藤
baseballpost.jp
「もうひと花もふた花も咲かせてほしい」斎藤雅樹氏、自身と同じ「11」背負う巨人・田中将大にエール

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 巨人で通算180勝を挙げ、11試合連続完投勝利の日本記録を樹立して「平成の大エース」と称された斎藤雅樹氏(59)が25日、背番号「11」の後輩となる田中将大にエールを送った。

 * * *

 田中投手がジャイアンツの11番を喜んでつけてくれると聞いてうれしい。やっぱり一番に思い浮かぶのは2013年。私は当時、巨人の1軍投手コーチとして楽天との日本シリーズに臨んだけど、あの時の田中投手は圧巻だった。別格の投手だな、と思って見ていた。

 面識はないし、話したこともないけど、メジャーのヤンキースでも活躍したあれだけの投手がこのまま終わってほしくないなと思っていた。楽天を自由契約になって気にしていたら、巨人に入るというニュースを見て。あぁ良かったなぁ、というのが率直な感想だ。

 チームでは投手最年長になるということで、若手への助言とかも求められるかもしれない。だけど、まず自分のことだけに集中してやってほしいというのがこちらの願い。まだ36歳でしょ。まだまだできると思うし、ここからもうひと花もふた花も咲かせてほしい。自分のことに専念してもらって、取り組む姿を若い選手が見て何かを感じて、学んでくれれば、間違いなくプラスになるだろう。

 周りからはいろいろと言われることもあるかもしれないけど、今年は昨年に右肘を手術した影響もあったんじゃないかな。そういう意味では1年間リハビリに時間を使っていたんだと思って、来年は心機一転、新たな環境で頑張ってほしい。コンディションさえ整えば1年間、先発ローテーションで回ってくれるでしょう。OBの一人として応援しています。(元巨人投手、元巨人投手コーチ)

1軍那覇キャンプメンバー発表

2025-02-13
41人に

巨人は13日、1軍那覇キャンプのメンバーを発表した。

 1軍はこの日、宮崎キャンプを打ち上げ。15日から沖縄・那覇キャンプに入る。

 新たに2軍から岡田悠希外野手が昇格。宮崎で1軍メンバーだった選手の中から2軍降格なしで、投手20人、野手21人となる。阿部監督は「外野はし烈な争いになると思う」と競争に期待した。

 那覇キャンプのメンバーは以下の通り。

【投手】20人

田中将大、大勢、西舘勇陽、山﨑伊織、戸郷翔征、グリフィン、赤星優志、ケラー、田中瑛斗、又木鉄平、バルドナード、船迫大雅、横川凱、泉圭輔、石川達也、平内龍太、堀田賢慎、マルティネス、井上温大、京本真

【捕手】4人

甲斐拓也、大城卓三、岸田行倫、山瀬慎之助

【内野手】8人

吉川尚輝、門脇誠、坂本勇人、岡本和真、泉口友汰、中山礼都、秋広優人、荒巻悠

【外野手】9人

長野久義、丸佳浩、萩尾匡也、キャベッジ、岡田悠希、ヘルナンデス、佐々木俊輔、オコエ瑠偉、浅野翔吾

名伯楽の「魔改造」で田中将大はよみがえるのか

2025-02-14
菅野智之(手前)の投球練習を見守る巨人の久保康生巡回投手コーチ(左奥)=2023年6月8日、川崎市 © 産経新聞

2月1日から始まった春季キャンプでは、横振りになっていた田中将の右腕を縦振りに矯正するため、さまざまな練習方法を取り入れている。田中将も「投げた感覚が全然違う」と効果を口にしているが、久保式矯正術のルーツは2010年、阪神の投手コーチ時代に指導したランディ・メッセンジャー投手だろう。

この年、米大リーグ・マリナーズ傘下3Aからセットアッパーを期待されて加入したメッセンジャーは、開幕から不振で4月下旬には2軍落ち。またまたダメ外国人を獲ってきた…と球団には批判の声が殺到したが、久保コーチは緩い縦割れのカーブを習得するようにアドバイスを送り、リリーフから先発への転向を目指した。

昨季、楽天でわずか1試合の登板にとどまった田中将大=2024年9月28日、楽天モバイルパーク宮城(尾崎修二撮影) © 産経新聞

楽天、ヤンキースで積み上げた白星は197。13年は開幕から無傷の24連勝で最優秀選手賞(MVP)と2度目の沢村賞に輝き、楽天を球団史上初の日本一へ導いた。もし田中将が復活すれば、昨オフにオリオールズに移籍した菅野の穴を埋め、リーグ連覇への原動力となるだろう。

しかし、メッセンジャーの復活劇を目の当たりにした阪神の球団関係者は、こう指摘している。「メッセも昨季の菅野も150キロ超の直球があったからこそ、変化球が生きた。腕を縦に振るようになろうが、直球が元に戻らないとやはり苦しい。持ち前のスプリットも生きてこないだろう」。確かにメッセンジャーも昨季の菅野も直球に威力があった。ただ、昨季の田中将の直球はお世辞にも走っていたとはいえない。

さあ今季のマー君はどうなのか? 巨人の投手としてのオープン戦初登板は、セ・リーグ他球団の注目の的となる。

久保康生巡回投手コーチ(右)の指導を受け、フォーム改造に取り組む巨人の田中将大=6日、宮崎県総合運動公園(萩原悠久人撮影) © 産経新聞

背番号11の挑戦  ー宮崎キャンプの巻ー

「実績があるとかないとか関係ない」

2025-02-13
田中将大(右)の肩をたたく阿部監督 © 東スポWEB
充実の宮崎キャンプ打ち上げに安堵

巨人が13日、宮崎キャンプを打ち上げ、楽天から新加入した田中将大投手(36)が充実感を漂わせている。

戸郷の手締めで宮崎での練習を打ち上げると「しっかりと全てやることができた。コンディションというところが一番だと思うので、そこは本当に良かったと思います」と安堵の表情で振り返った。

新天地では、久保巡回投手コーチからマンツーマン指導を受け、縦振りのフォーム改造に精力的に取り組んだ。12日は2度目のブルペン投球でスライダーなど横回転の変化球も解禁し、この日はブルペンで延々と計50球のネットスローを敢行。久保コーチからオーバーワークを心配されるほどだが、田中将は「そこに関しては、もう自分でも分かっている。ある程度はやっぱりやらないとと思って、ボールを投げる回数は多かったけど、でもそこは自分でも必要だと思うからやる。新しいことをやっているので、これぐらいでいいやではね、変わらないと思う」ときっぱり。

15日からは沖縄・那覇キャンプに臨む19年目のベテランは「もう若くないですから。それはもう事実としてね。自分は全然まだまだできると思ってても、そこら辺はやっぱ若い時と同じの感覚でやるわけにはいかないんで」と〝暴走〟はせず、抑えるところは心得ている。

日米通算200勝まであと3勝に迫るレジェンド右腕は「実績があるとかないとか関係ない。自分が良くなれるのであればどんどんトライしてやっていきたい。その繰り返しで今まできているので。だから変化が怖いとか、そういうのは全くない」と言い切った。

田中将大投手、ブルペン投球
ブルペンで笑顔を見せる田中将大(カメラ・小林 泰斗) © スポーツ報知/報知新聞社
連日取材受け坂本勇人からイジられたひと言に苦笑い

巨人・田中将大、連日取材受け坂本勇人からイジられたひと言に苦笑い

巨人に新加入した田中将大投手(36)が13日、初の宮崎キャンプを笑顔で打ち上げた。13日間S班で独自調整を続けながら、久保巡回投手コーチとゼロから新フォームを作り上げた。心身ともに「充実した日々」と振り返り、「変化が怖いとかは全くない」と、キャリア初の未勝利に終わった昨季からの大復活にかける思いを改めて口にした。

 心から笑っていた。マー君の表情が満足度の証しだった。巨人の一員として打ち上げた初の宮崎キャンプ。故障なく最終日までフルメニューを消化し、「充実した日々を送れました。(けがなく)全てやることができた。コンディションのところが一番だと思うので本当よかったです」と19年目のベテランが安どした。

笑顔の13日間にはワケがあった。「久保塾」の存在だ。初日から久保巡回コーチ主導で、近年の低迷の原因となっていた横振り気味のフォームを「縦回転」に使うよう変えた。マウンドとは逆傾斜型の高さ25センチの木の台を使っての練習や平均台トレ、投球時の歩幅を通常の約半分に狭める「3足練習」など、数々の矯正法に取り組んだ。最終日も空ケースに右足を乗せたまま投げる“久保ドリル”に挑戦。多様なアプローチで「上から叩く」感覚を呼び起こし、リリースポイントは短期間で約20センチ上がった。

 地道なネットスローの繰り返し。投げ込みの量も多かった。「もう若くない。自分ができると思っても、若い時と同じ感覚でやるわけにはいかない」。それでも「自分が必要だと思うからやる。新しいことをやっているので『これぐらいでいいや』では変わらない」と貪欲に進化を求めた。日米通算197勝。実績は群を抜くが「実績があるとかないとかは関係ない。自分がよくなれるのであればどんどんトライする。その繰り返しでずっときているので。変化が怖いとかそういうのは全くない」と平然と語った。

 宮崎は連日冷え込んだが、12日のブルペン投球時には直球も140キロ台を計測。久保コーチは「もう十分じゃないですか」と太鼓判を押した。後輩からは「マーさん」の愛称も定着し始め、4日夜の投手会では若手からのリクエストに応え「日本一になれるように頑張りましょう!」と締めのあいさつを引き受けたという投手陣最年長。連日多くのメディアから取材を受け、小学生時代にチームメートだった坂本からは「毎日囲まれてるやん(笑)」とイジられて苦笑いした。2次キャンプでは実戦登板も視野に入れてペースアップ予定。妥協なき復活への歩みは、那覇に舞台を移す。(堀内 啓太)

投球練習する田中将(撮影・白鳥 佳樹) © (C) スポーツニッポン新聞社
片足カゴ投法「縦振り」のフォームへ上から叩く意識植え付け「トライしていきたい」

 巨人・田中将は宮崎キャンプ最終日も新ドリルに取り組んだ。室内練習場のブルペンで右足を30センチのカゴの上に乗せ、ネットスロー。「自分が良くなれるんであれば、どんどんトライしていきたい。変化は全く怖くない」とうなずいた。

 上から叩きつけるようなイメージで計30球。体が縦回転に近い「縦振り」のフォームへの「魔改造」に取り組んできた久保巡回投手コーチは「上から叩きやすく。高いところから投げますよ、と確認させた」と説明した。

 宮崎では2度のブルペン入り。14日に2次キャンプ地の沖縄に移動し、22~24日のオープン戦3連戦のいずれかで初実戦を見込まれる。「充実した日々を送れた。自分でも必要だと思うから新しいことをコツコツやる。これくらいでいいや、では変われない」と表情は明るかった。(神田 佑)

リリースポイントが20センチ高く進化

2025-02-13
ブルペンで投球練習した田中将大(撮影・今野顕) © サンケイスポーツ
野村克也さんに「いい報告を」

巨人春季キャンプ(12日、宮崎)復活ロードを突き進む。楽天から巨人に移籍した田中将大投手(36)が12日、宮崎キャンプで初めて捕手を相手に本格的なブルペン投球を行った。「魔改造」と称される手腕を持つ久保康生巡回投手コーチ(66)の徹底指導を受け、リリースポイントが約20センチ高くなったことが判明。進化した姿で、楽天時代の恩師、野村克也さん=享年84=に新天地での活躍を届ける。

復活のキーワードは、「縦に強く、たたく」。まさに〝再生請負人〟の指導を体現した44球だった。今キャンプは木の花ドームで一人、ブルペン捕手やネットへの投球練習を行ってきた田中将が初めて他の投手と並んでメインのサンライズブルペン入り。岸田捕手を相手に本格的な投球を見せ「上々だった。取り組んでいるところの手応えも感じた」とうなずいた。

フォーム固めの取り組みに期待

2025-02-12
田中将大は巨人で復活する!?斎藤雅樹氏「菅野が同じような感じで良くなったので、今年はマー君が」とフォーム固めの取り組みに期待 © BASEBALLKING
「菅野が同じような感じで良くなったので、今年はマー君が」

巨人に移籍した田中将大が、キャンプでフォーム固めに着手。10日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』では、解説陣がその取り組みに言及した。

まず巨人OBでもある解説者の斎藤雅樹氏は「やっぱり去年1試合しか投げてないので、今年はどうやっていこうかというところで、縦振りと言いますか、上から叩くっていうイメージをもう1回呼び起こそうというところでやってるのかなとは思いますね」と久保康生コーチの指導の意味を解説。そのうえで「去年、菅野が同じような感じにして良くなっていったので、今年はマー君がやっていけばいいなという風に思ってますね」と一昨年の4勝から、昨年15勝と見事な復活を遂げた菅野智之になぞらえて期待した。

岸田行倫と“初タッグ”

2025-02-12
ブルペンで投球練習を行った巨人田中将(撮影・たえ見朱実) © 日刊スポーツ新聞社
スライダーを今キャンプ初解禁「手応え感じた」

巨人田中将大投手(36)が宮崎キャンプ第3クール2日目の12日、岸田行倫捕手(28)と“初タッグ”を組んだ。

ブルペンで阿部監督ら周囲に見守られながら44球を投じ「誰が受けるかは分かんなかったですけど、ブルペンは今日このタイミングで入ることは何日か前から決めてました。またちょっと違う空気感で投げて新たな刺激にはなるので、1歩進めたなという感じはします」と順調ぶりをのぞかせた。

久保巡回投手コーチとの二人三脚の下で、ノーワインドアップの新たな投球フォーム習得に力を入れている。この日は直球、ツーシーム、カットボール、今キャンプ初解禁したスライダーを投げた。代名詞のスライダーには「良い時の手応えを感じられた」と話し、「一通り全ての球種は投げ、変化球もあれだけの強度で投げたのは今年初めて。変化の仕方やボールの動き方を見て、この投球フォームで取り組んでる手応えを感じました」と実感した。「自分から見える景色もそうですし、ある程度のコントロールのところもそうですし。もうある程度しっかり投げられたんで、そういう意味では本当に良かったと思います」と話した。

チームはあす宮崎キャンプを打ち上げ、沖縄・那覇へと拠点を移す。ここまで順調に歩んで来たが、油断は禁物。「ここからまだまだ踏まないといけないステップは何個もあると思うんで、そこを少しずつ、着実に上がっていくことができれば」。復活に向けて歩みは止めない。

初ブルペン「上々だった」新フォームで5球種解禁
ブルペンでスプリットを投げる田中将大(カメラ・小林 泰斗) © スポーツ報知/報知新聞社
サンライズブルペンで田中将大が初ブルペン

 巨人・田中将大投手(36)が12日、宮崎キャンプ第3クール2日目に投球練習を行い、岸田捕手を座らせて44球を投じた。

 ここまではS班で独自調整を続け、木の花ドームでの練習がメインだった右腕。サンマリン宮崎に隣接するサンライズブルペンでは初めてブルペン入りし、直球に加えスプリット、スライダー、カーブ、ツーシーム、カットボールと5球種を交えて力強く腕を振った。

 これまで変化球はスプリット、カーブのみの解禁だったが、ここに来て「ひととおり全て投げました」とギアチェンジ。阿部監督も見守る中で、改良中のフォームの定着ぶり、仕上がりの良さを示し「上々だったと思います。(改良した)そのフォームで同じ変化球を投げにいった時の変化の仕方、ボールの動き方…『これは変化球にもいい効果があるんだな』って今日投げていて感じられました」と久保巡回投手コーチと二人三脚で取り組んできたこれまでの日々にうなずいた。

巨人・田中将大ついに「ぼっち飯」卒業

2025-02-12
田中将大(左)(C)日刊ゲンダイ © 日刊ゲンダイDIGITAL
ぼっち‐めし【ぼっち飯】 の解説 《「ぼっち」は独りぼっちの略》昼食時に、友達や仲間と一緒にではなく、独りで食事をとること。学生などが使う俗語。
若手中堅が「マーさん」イジり

巨人・田中将大(36)が11日、ネットスローを行った。初日からマンツーマン指導を受けている久保巡回投手コーチの「魔改造」は第3クールに突入。この日はブルペンの傾斜を使ってステップ幅を縮め、ネットに向かって投球した。

話し相手も増えてきた。最初の休前日となった4日夜、宮崎市内の韓国料理店で投手会が開かれた。昨季新人王で28歳の船迫はインスタグラムを更新し、「夜は投手会を楽しみました。#まーさんと呼ばせていただきます」と投稿。若手がこぞって自身のインスタに集合写真をアップする中、田中将も「めちゃくちゃ楽しかった」とした上で、「#後輩達からのフォロバしろの圧力怖かった笑」と投稿した。

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