本文へ移動

新しい波

【 大相撲の巻】

大相撲 安青錦ー王鵬<令和7年三月場所・千秋楽>SUMO

2025-03-23

◇大相撲春場所千秋楽(2025年3月23日 エディオンアリーナ大阪)

 敢闘賞を受賞した東前頭15枚目の安青錦(21=安治川部屋)は関脇・王鵬を切り返しで破り11勝4敗で新入幕の場所を終えた。

 立ち合いは王鵬に突っ張りで攻め込まれた。それでも前傾姿勢を崩さず、左差し。相手の右脇に付くような形で逆襲し左膝を使い、切り返しで王鵬を転がした。

 ABEMA大相撲中継で解説を務めた元横綱・若乃花の花田虎上氏は「安青錦は全身を使っています。左を差したら出ていくという人は多いですけど。切り返しながら出ていく、全身を使って取る。最近見ない、いい相撲でした」と指摘した。

新十両優勝の草野、年収99万円の地位から1年で約2000万円にスピード出世へ!

2025-03-23
ざんばら髪で快進撃を続ける草野
「もともとは元横綱・白鵬の弟子になるはず」が部屋閉鎖で大きく変わった力士人生
 春場所12日目に十両の草野(23、伊勢ヶ濱部屋)が新十両優勝を決めた。新十両での12連勝は、1929年初場所の武蔵山の11連勝(1場所11日制)を上回り、12日目での十両優勝は15日制導入以降では史上3人目の快挙となった。十両での全勝優勝なら1場所での新入幕となるところ、13日目に負けたことで厳しくなったが、この快進撃によって草野の待遇は昨年の入門時と激変している。 


 草野は日大4年時に取得した学生横綱のタイトルにより、昨年5月場所に幕下最下位格付け出しで初土俵を踏んだ。デビュー場所は6勝1敗で幕下優勝を逃がし、その後は5勝2敗、5勝2敗、4勝3敗と勝ち越しながらも苦戦したが、今年の初場所に幕下西3枚目で4勝3敗と勝ち越したことで十両に昇進。所要5場所での十両昇進だった。

 十両で敵なしの活躍で、将来の大関、横綱候補と期待されるが、若手親方はその入門に至る経緯についてこう話す。

「草野は当初、宮城野部屋に入門する予定だったんです。中学・高校・大学の先輩で元学生横綱の川副に誘われての角界入りだったが、昨年4月に不祥事で宮城野部屋が閉鎖したことにより伊勢ヶ濱部屋への入門となった。白鵬(元横綱、現・宮城野親方)には内弟子が認められない状況となっており、部屋が再開されても草野は伊勢ヶ濱部屋に残ることになるだろう。照ノ富士の付け人として可愛がってもらってきたし、日大の2年先輩にあたる尊富士もいる。部屋が閉鎖されていなければ宮城野部屋のエースになっていただろう」


【いざ、大相撲へ!!】学生横綱 草野直哉くん伊勢ヶ濱部屋入門会見 ロングver.【文徳高校】

王鵬が予想上回り新関脇で初の三役

2025-02-25
豊昇龍が新横綱【大相撲春場所番付発表】

王鵬は東小結を予想する声が多かったが、西関脇となった。

 初場所では西前頭筆頭で11勝の霧島が東小結に入った。王鵬は西前頭3枚目での12勝で、優勝決定ともえ戦では金峰山とともに豊昇龍に屈し優勝同点だった。単純計算なら霧島が西関脇だと思われたが、優勝同点という結果を、番付を決める審判部がより評価したと推測される。

 安青錦が新入幕。安治川部屋からは現師匠が創設してから初めて。ウクライナからは、2024年九州場所の獅司以来2人目。初土俵から所要9場所は、歴代1位タイのスピード昇進。

〈大相撲春場所 幕内番付〉

 【横綱】豊昇龍

 【大関】大の里、琴桜

 【関脇】大栄翔、王鵬

 【小結】霧島、阿炎

 【前頭1】若隆景、若元春

 【前頭2】豪ノ山、値千代翔馬

 【前頭3】翔猿、隆の勝

 【前頭4】高安、一山本

 【前頭5】宇良、金峰山

 【前頭6】平戸海、尊富士

 【前頭7】正代、玉鷲

 【前頭8】熱海富士、欧勝馬

 【前頭9】伯桜鵬、遠藤

 【前頭10】錦木、湘南乃海

 【前頭11】翠富士、明生

ちょんまげ卒業に「やっと結えました。うれしいですね」

2025-01-11
大銀杏姿を披露する大の里 © (C)デイリースポーツ
大の里が大銀杏を初披露
大の里が大銀杏を初披露 ちょんまげ卒業に「やっと結えました。うれしいですね」 ファンからは「似合っているよ」の声

「大相撲初場所」(12日初日、両国国技館)

 土俵祭りと優勝額贈呈式が国技館で行われ、昨年秋場所で2度目の賜杯を抱いた大関大の里、九州場所で初優勝を飾った大関琴桜が出席した。

 大の里は初めての大銀杏を披露。ファンから「似合っているよ」という声が飛び、照れくさそうな表情を見せた。

 大の里はこの日の朝に初めて髪を結ったといい「やっと結えました。うれしいですね」と話していた。

大銀杏を披露し、初場所への意気込みをあらたにする大の里(カメラ・竹松 明季) © スポーツ報知/報知新聞社
「うれしい。完全に結ったのは今日が初めて」

大の里 大銀杏を初披露「うれしい。完全に結ったのは今日が初めて」…優勝額贈呈式

 大相撲初場所を翌日に控えた11日、東京・両国国技館で15日間の安全を祈願する土俵祭と優勝額贈呈式が行われ、秋場所優勝の大の里(二所ノ関)と九州場所優勝の琴桜(佐渡ヶ嶽)が出席した。

 高さ3メートルを超す大きな優勝額の前で大の里は関取の証しである大銀杏を初めて披露した。

 「うれしいですね。やっとできたかなという印象です。完全に結ったのは今日が初めて。長い付き合いになる? そうですね。もっと(髪を)伸ばさないといけない。師匠にはまだ見せていないです」。

 今場所は琴桜と豊昇龍のダブルでの綱取りに話題が集中している。「しっかり調整して稽古もできたので、明日から15日間、発揮できるように頑張りたい。自分は自分のペースでがんばりたい」と話した。

大の里・琴櫻 優勝額贈呈式<令和7年一月場所>SUMO

傾向と対策

2024-12-29
九州場所で破竹の勢いが止まった大の里だが… © 東スポWEB
「受け身に回るとバタバタしてしまう」


【土俵の深層(上)】今年の大相撲で最も注目を集めた力士は、大関大の里(二所ノ関)だ。初場所で新入幕を果たすと、夏場所は初土俵から所要7場所で史上最速優勝を達成した。秋場所では2度目の賜杯を抱いて大関に昇進。所要9場所は昭和以降最速、新入幕から5場所は「昭和の大横綱」大鵬の6場所を抜いて最も早い昇進となった。

一方で、新大関として臨んだ九州場所は9勝どまり。14勝の好成績で初優勝した琴桜(佐渡ヶ嶽)、1差で次点の豊昇龍(立浪)に大きく水をあけられた。それでも、大の里に対する周囲の期待は変わらない。横綱審議委員会の山内昌之委員長(東大名誉教授)は「幕内から大関へ非常に短い時間で到達し、いろんな点で期待させる力士。私たち期待値が高くなるのは致し方ない。やはり、大の里も若者であったということ。一つの試練ではないか」と先場所の成績に理解を示す。

その上で「とりわけ立ち合いなどで受け身に回った時に、少しバタバタしてしまう傾向が見られた。どんな力士でも受け身に回ることはある。その時にどうするかを含めて、課題を彼なりに見つけたと思う。いろんな教訓を学んで、大の里が再び先輩大関2人に対して脅威になるような存在として戻ってくることを期待しています」と奮起を促した。

初場所では琴桜と豊昇龍の綱とりに〝待った〟をかけることができるのか。大の里の逆襲に注目だ。


TOPへ戻る