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今、宮中では・・・
ひときわ目を引く、「着丈」「裾広がり」「おはしょりの乱れ」
ひときわ目を引く、「着丈」「裾広がり」「おはしょりの乱れ」
お写真を拝見する限り「着付け教室でひと通り、習得したばかり」の方が、自分で着つけたケースではないかと考えました。このような仕上がりになってしまうのは、着付けが上達するまでの間、誰もが通る通過点。「着付けの手順は覚えた、あとはブラッシュアップに精進する」という段階を経てこなれた着付けができるようになるからです。
とはいえ、皇后陛下の誕生日祝賀式典という国家の祝事。
しかも、政治家の配偶者として列席するというお立場。
プロの着付けとヘアメイクの万全の準備で臨まれた方が結果的に、良かったのではないかと思わずにはいられません。
ネット上ですでにいろいろな指摘がなされていますが、「異様に短い着丈」「裾広がりと写真向かって右の脇線の違和感」「乱れまくったおはしょり」が耳目を集めているようです。
他にも気になるのが、帯揚げの結び方と始末や帯締めの端の始末がアシンメトリーになっている点や、袖が短く手首の「グリグリ」が露出していること。
腕時計をつけることは必ずしもNGではありませんが、デザインや質感が着物向きではありませんでした。
華奢な文字盤で、肌馴染みの良い色の皮やチェーンの細いベルトでしたら、悪目立ちしなかったことでしょう。
ここで、いったん「美しい着付け」を確認しましょう。
雑誌『美しいキモノ冬号』の巻頭特集の女優・伊東美咲さんの訪問着姿は、裾は草履の「ツボ」という足の指で挟む部分にかぶり、手首のグリグリは袖で隠れています。礼装の場合、このぐらいの長さが推奨されます。
晴れ着
11月22日、天皇皇后両陛下は、皇居・宮殿「松風の間」で、2022年度の文化功労者と面会された。
この日、集まったのは、シンガー・ソングライターの松任谷由実や、棋士の加藤一二三氏ら17人。天皇陛下は、「皆さんが努力を重ね、学術、文化、芸術、スポーツの分野で大きな成果を収められたことを、喜ばしく思います」と、お祝いの言葉を述べられた。
その後、両陛下は集まったひとりひとりと懇談。天皇陛下は、松任谷の代表曲『卒業写真』にふれられ、どういったときに楽曲のアイディアが浮かぶか、などを質問されたという。松任谷がデビュー50周年という節目であることをうけ、皇后陛下は「おめでとうございます。お元気でご活躍ください」と、声をかけられた。
さらに「ひふみん」の愛称で知られる加藤氏が、将棋界について「優秀な若手(棋士)がいっぱい出てきていて、ありがたく思います」と話すと、天皇陛下は「藤井聡太さん、はじめね。楽しみですね」と返されたという。
「天皇陛下は音楽がお好きで、1986年には、歌手・柏原芳恵さんのコンサートを鑑賞される姿が話題になったこともありました。松任谷さんも柏原さんと同時代に活躍してきましたから、陛下が『卒業写真』などの楽曲をご存知なことは不思議ではありません。
また、陛下が藤井聡太さんの活躍にまで注目されていたことに、SNSでは驚く反応が多数、寄せられていました。象徴という立場にありながら、つねに国民目線で寄り添われる、陛下らしいお声がけといえます」(皇室担当記者)
儀式・行事
「三種の神器」とは
剣は、本体が愛知県の熱田神宮にあり、分身にあたる「形代(かたしろ)」がこれまでは皇居内の上皇ご夫妻のお住まいにある「剣璽の間」という部屋に曲玉とともに置かれていました。
剣と曲玉は皇位継承に伴って天皇陛下とともにお住まいの「赤坂御所」に移され、新たに設けられる「剣璽の間」に置かれるということです。
また、鏡は、本体が三重県の伊勢神宮にあり、皇居の宮中三殿の中央にある「賢所(かしこどころ)」に「形代」がまつられています。
三種の神器は、ふだんは毎年11月23日に行われる宮中祭祀の新嘗祭(にいなめさい)以外で使われることはありません。
ただ、天皇陛下の伊勢神宮の参拝にあたって剣と曲玉は皇居の外に持ち出されることがあり、平成に入ってからはあわせて4回、両陛下の列に加えられました。
▽社殿などをつくり替えてご神体を移す20年に1度の「式年遷宮(しきねんせんぐう)」が行われたあとに参拝した平成6年(1994)と平成26年(2014)
▽平成31年(2019)4月、退位を前に参拝された時に持ち出されました。
今回の皇位継承にあたっては贈与税の課税対象からも外されることが法律で定められていて、今回も課税されることはありません。
宮殿「松の間」とは
宮殿の部屋の中で唯一床が板張りになっていて、厚さ5センチ近いケヤキの木材87枚が敷き詰められています。また、四方の壁には、若松の模様があしらわれた織物が張られています。
「松の間」では、内閣総理大臣と最高裁判所長官の親任式や、新たに着任した外国の大使の信任状捧呈式、それに「大綬章(だいじゅしょう)」や「文化勲章」の親授式などが行われているほか、新春恒例の「歌会始(うたかいはじめ)」の会場にもなっています。
皇位継承に伴う一連の儀式では、令和元(2019)年4月30日に行われた上皇さまの退位に伴う「退位礼正殿(たいいれいせいでん)の儀」のほか、5月1日に行われた天皇陛下の即位に伴う「剣璽等承継(けんじとうしょうけい)の儀」と「即位後朝見(ちょうけん)の儀」が「松の間」で行われました。
10月22日に行われた「即位礼正殿(そくいれいせいでん)の儀」では新天皇がのぼる「高御座(たかみくら)」と、新皇后がのぼる「御帳台(みちょうだい)」が「松の間」に設けられ、天皇陛下が「高御座」から即位を内外に宣言されました。