ちょっといい話 & 絵
目次
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1.ちょっといい話
竹野内豊の達筆ぶり
13日放送のNHKの情報番組「あさイチ」(月~金曜前8・15)で、連続テレビ小説「あんぱん」(月~土曜前8・0=土曜は振り返り)に出演する俳優、中沢元紀(25)が「プレミアムトーク」に生出演。共演する俳優、竹野内豊(54)が中沢の出演にあたって、番組に直筆の手紙を託しており、MCの鈴木奈穂子アナウンサー(43)が読み上げた。手紙の内容と達筆ぶりに出演者らが驚くとともに、SNSでも話題となっている。
中沢は同作で、国民的キャラクター「アンパンマン」を生んだ漫画家、やなせたかしさんをモデルにした柳井嵩(北村匠海)の弟、柳井千尋役を演じており、竹野内は伯父で養父・寛役を演じている。
弔辞
巨人軍の長嶋茂雄終身名誉監督の告別式が、8日都内で行われました。
現役時代「ゴジラ」の愛称で親しまれ、長嶋さんが監督時代に指導を受けた松井秀喜さんが弔辞。感謝の言葉を送りました。
「監督、きょうは素振りないですよね?その目を見ていると『バットを持ってこい!今からやるぞ!』と言われるようで、ドキッとします。けど今はその声が聞きたいです」
「ドラフト会議で私を引き当ててくださり、満面の笑みで親指を突き上げてくれました。タイガースファンだった私は心の中で、ちょっとズッコケました。しかしその後すぐ電話で『松井くん、待ってるよ!』と言ってくださり、あっという間に私の心は晴れました」
「監督は一度ユニホームを着てグラウンドに出ると、強烈な光を発し、私と2人で素振りをする時はバットマン長嶋茂雄になりました。それが私の日常でした。監督が引退された年に生まれた私は、監督の現役時代を共に過ごした方々と同じ気持ちになりたくてもなることができません。ですが逆に私は、その“野球の神様”長嶋茂雄というものを肌で感じていないからこそ、普段の自分自身で接することができました。それが私にとって非常に幸運だったと思っています」
「監督が退任する日、私は最後の素振りだと思って振っている途中、涙が止まりませんでした。これが最後の素振りになると思ったからです。『何泣いているんだ。タオルで涙拭いて、ほら振るぞ!』の声をかけてくださりました。それが最後だと思いましたが、翌日もやりましたね。そして次の年も、次の年もやりました。私は長嶋茂雄から逃げられません。これからもそうです。それが私の幸せです」
「私が現役時代1度だけ監督にお願いしたこと覚えていますか?私はセンターを守っておりましたが『サード守らせてくださいよ』とお願いしました。そしたら『おまえはサードじゃないよ。おまえはやっぱりセンターだ。オレはおまえを(ヤンキースのスーパースター外野手)ジョー・ディマジオにしたいんだ』とおっしゃって私は全くピンと来ていませんでした」
「ある日素振りで監督のご自宅にお邪魔した時、私はジョー・ディマジオのバットと大きな写真があることに気づきました。見逃しませんでした。監督は本当にジョー・ディマジオが好きなんだなと思って、またその選手のようになれと言ってくれたことに、本当に幸せを感じました。それから私は喜んで、センター大好きになりました。その時、監督は私がジョー・ディマジオと同じユニホームを着て、同じグラウンドでプレーすることを夢にも思っていなかったと思います。もちろん私も思っておりませんでした」
「私が引退して監督に挨拶に行った時、『監督がジョー・ディマジオと言ったから、私ヤンキース行ったんですよ』と言ったら笑顔を見せてくれました。その時初めて私は、大好きなジャイアンツを去ることになりましたが、これで良かったんだと思いました。そして今も遠い離れた場所にいます。日本に帰ってくる度に監督に挨拶に行くと、監督の言いたそうなことを言おうとするけど言わない。でもその気持ちはいつも受け取っておりました」
長嶋茂雄監督が若手を鍛え抜いた「地獄の伊東キャンプ」
「私にとってはプロ1年目のオフの時期でした。巨人は9連覇が終わって、世代交代が大きな課題だった。シーズン後の秋に遠くまで出かけて長期キャンプを張るのは初めてだったようです。始まる前に、何だかきつい(内容)らしいぞ、という話は選手にも聞こえてきました」
長嶋監督はこの伊東キャンプのテーマについて「技術より精神面、心のキャンプ」と後に語っている。参加選手は以下の通り。いずれも20代の若手だった。
投手=江川卓、西本聖、鹿取義隆、角三男(盈男)、藤城和明、赤嶺賢勇
捕手=山倉和博、笠間雄二
内野手=篠塚利夫(和典)、中畑清、 河埜(こうの) 和正、山本功児、平田薫
外野手=中井康之、松本匡史、二宮至、 中司(なかつかさ) 得三、淡口憲治
伝説の舞台となった伊豆の伊東スタジアムは、長嶋監督が立教大学野球部に入るためのセレクション(選考)を受けた場所で、巨人軍にとっても61年以来、18年ぶりのキャンプ地だった。
礼に依って始まり、礼に依って終わる。
健康長寿の食卓とは?
1999年1月号から2004年12月号まで続いた、全72回の長寿連載「私の食事日記 普段着の食卓」。
「忙しいこの人は、いつも何を食べているのでしょうか?」をテーマに、数々の著名人に登場していただきました。
放映中のNHK連続テレビ小説「あんぱん」では、まだ青年のやなせさん。インタビュー当時は84歳ですが、たくさんの仕事をいきいきと楽しんでいる様子が伝わってきます。
[初出『婦人画報』2004年2月号]
「アンパンマン」の作者、やなせたかしさんは、人に尽くす自分を“お人好し”とも思わない“いい人”。
子どもから絶大な支持を得るのは、絵の可愛らしさ、ストーリー性はもちろん、そんな人柄にあるのかもしれません。
84歳(※取材当時)でなお貪欲に”愛・勇気・友情”を発信するやなせさんの健康の秘密とは?