能登地震災害復興のページ
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「誰も戻ってこないかも」 それでも限界集落で暮らす夫婦
2024-05-19
facebook ミタ ライさん曰く
日本海を望む猿山岬(石川県輪島市)は、国内有数のユキワリソウの群生地として知られる。その近く、門前町吉浦地区の海に面した斜面には、数十軒の木造の建物が並ぶ。今、この限界集落には夫婦2人しか暮らしていない。
住んでいたのは8世帯15人
集落にはこれまで、8世帯15人が住んでいた。ユキワリソウは例年、3月下旬ごろに見ごろを迎え、植物の愛好家が県内外からバスで訪れる。住民は遊歩道で愛好家を案内したり、盗掘されないよう見守ったりしていた。
本堂や住居は被災免れる
浄土真宗の覚成寺は大きな揺れにより本尊の阿弥陀(あみだ)仏が倒れて割れ、鐘突き堂も崩れた。ただ、本堂や隣接する住居は倒壊を免れた。地震から1カ月近くたった1月27日、夫婦は自宅に帰宅することにした。翌日は親鸞聖人の月命日とされている日。法要を催すためだった。
それから、夫婦は自宅で敷地の井戸水を利用して生活している。道路は既に開通したが、集落では断水が続いていることもあり、他の住民はまだ誰も戻ってこない。