大谷派の荘厳と作法
真宗本廟の仏事【有職故実】
親鸞らの遺骨 宗派超え分骨、大阪の寺 東西分派後初
2022-05-12
讀賣新聞、2022/05/11 15:00
浄土真宗の宗祖・ 親鸞 のものとされる遺骨が代々伝わる真宗大谷派(本山・東本願寺)の 慧光寺 (大阪市平野区)から11日、浄土真宗本願寺派(本山・西本願寺)の顕証寺(大阪府八尾市)に親鸞と中興の祖・ 蓮如 の遺骨が分骨された。本願寺が1602年に東西に分派した後、両派の寺院間での分骨は史上初という。
顕証寺は蓮如が、慧光寺は蓮如の六男・蓮淳がいずれも室町時代の15世紀後半に開いた。東西分派後、両寺は西本願寺側についたが、慧光寺は1680年に東本願寺側に改派した。蓮如ゆかりの宝物などを巡る対立があったと伝わる。
近年、交流が再開しており、2023年に親鸞誕生850年を迎えるのに合わせ、慧光寺の提案で今回の分骨が実現した。
この日、顕証寺で分骨式が行われ、両寺の関係者や門徒ら約120人が参列。遺骨は 唐櫃 に納めて本堂に運ばれ、大谷派の僧侶たちが儀式を行った後、顕証寺に受け渡された。
慧光寺の近松 暢昭 住職(52)と顕証寺の近松 真定 住職(44)は「寺離れが進む中、東西の垣根を越え、手を携えて教えを多くの人々に伝えていきたい」と話した。