【 新しい波のページ】
師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)には微塵の焦りもなし
先場所優勝の琴桜と優勝次点の豊昇龍、2大関の綱とりが話題となる1月場所(12日初日)。そんな2人のせいで若干、影が薄くなっているのが同じく大関の大の里(24)である。
幕下付け出しとはいえ、入門2年目で新入幕。さらに史上初となる新入幕の年に大関昇進、優勝2回と、誰もが驚くスピード出世で「次代の横綱」と期待が集まった。
しかし、新大関で臨んだ先場所は9勝6敗と星を伸ばせず、10日目以降に4敗と終盤に息切れ。そこにきて他の2大関の活躍もあり、すっかり土俵の話題をかっさらわれた。横綱昇進の可能性があるのは5月場所。それも今場所と次の3月場所で連続優勝するなど、高いハードルを越える必要がある。
ちょんまげ卒業に「やっと結えました。うれしいですね」
「大相撲初場所」(12日初日、両国国技館)
土俵祭りと優勝額贈呈式が国技館で行われ、昨年秋場所で2度目の賜杯を抱いた大関大の里、九州場所で初優勝を飾った大関琴桜が出席した。
大の里は初めての大銀杏を披露。ファンから「似合っているよ」という声が飛び、照れくさそうな表情を見せた。
大の里はこの日の朝に初めて髪を結ったといい「やっと結えました。うれしいですね」と話していた。
大の里 大銀杏を初披露「うれしい。完全に結ったのは今日が初めて」…優勝額贈呈式
大相撲初場所を翌日に控えた11日、東京・両国国技館で15日間の安全を祈願する土俵祭と優勝額贈呈式が行われ、秋場所優勝の大の里(二所ノ関)と九州場所優勝の琴桜(佐渡ヶ嶽)が出席した。
高さ3メートルを超す大きな優勝額の前で大の里は関取の証しである大銀杏を初めて披露した。
「うれしいですね。やっとできたかなという印象です。完全に結ったのは今日が初めて。長い付き合いになる? そうですね。もっと(髪を)伸ばさないといけない。師匠にはまだ見せていないです」。
今場所は琴桜と豊昇龍のダブルでの綱取りに話題が集中している。「しっかり調整して稽古もできたので、明日から15日間、発揮できるように頑張りたい。自分は自分のペースでがんばりたい」と話した。
傾向と対策
【土俵の深層(上)】今年の大相撲で最も注目を集めた力士は、大関大の里(二所ノ関)だ。初場所で新入幕を果たすと、夏場所は初土俵から所要7場所で史上最速優勝を達成した。秋場所では2度目の賜杯を抱いて大関に昇進。所要9場所は昭和以降最速、新入幕から5場所は「昭和の大横綱」大鵬の6場所を抜いて最も早い昇進となった。
一方で、新大関として臨んだ九州場所は9勝どまり。14勝の好成績で初優勝した琴桜(佐渡ヶ嶽)、1差で次点の豊昇龍(立浪)に大きく水をあけられた。それでも、大の里に対する周囲の期待は変わらない。横綱審議委員会の山内昌之委員長(東大名誉教授)は「幕内から大関へ非常に短い時間で到達し、いろんな点で期待させる力士。私たち期待値が高くなるのは致し方ない。やはり、大の里も若者であったということ。一つの試練ではないか」と先場所の成績に理解を示す。
その上で「とりわけ立ち合いなどで受け身に回った時に、少しバタバタしてしまう傾向が見られた。どんな力士でも受け身に回ることはある。その時にどうするかを含めて、課題を彼なりに見つけたと思う。いろんな教訓を学んで、大の里が再び先輩大関2人に対して脅威になるような存在として戻ってくることを期待しています」と奮起を促した。
初場所では琴桜と豊昇龍の綱とりに〝待った〟をかけることができるのか。大の里の逆襲に注目だ。
大相撲ファンが涙 琴桜の初優勝で
「大相撲九州場所・千秋楽」(24日、福岡国際センター)
大関琴桜が結びの一番で豊昇龍を下し、初優勝を飾った。NHKの中継では向正面の解説を務めた舞の海氏が発した一言に相撲ファンの大きな感動を呼んだ。
実況アナから総評を求められると唐突に「お父さんの佐渡ケ嶽親方、先代の琴桜関、そして今場所天国に旅だった北の富士さんも喜んでいらっしゃると思います」と語った舞の海氏。実況アナも「そうですよね」としみじみと受けた。
先代琴桜と北の富士さんにはある歴史がある。1973年7月の名古屋場所で先代が横綱として優勝を成し遂げた際、決定戦で破ったのが北の富士さんだった。祖父のライバルだった名力士が今場所中に急逝。さらに舞の海氏と北の富士さんはNHK中継の解説でも面白いやり取りを繰り広げてきただけに、特別な思いがあった模様だ。
「感極まって涙するシーンも多い中、まったくなかった。琴桜に頼もしさを感じた。あくまでも通過点で上を目指していることを感じた」と琴桜を評した舞の海氏。ファンも「舞の海さんが北の富士さんの話題 泣ける」「今回ほんと涙腺にきすぎる」「琴桜の優勝。絶対北の富士さんは手を叩いて喜んでいる思います。ほら俺が言っただろ?って。あー泣ける」「北の富士さんにも見せてあげたかったなぁ……」とXに思いを記していた。
元大関・琴風の中山浩一氏、NHK専属解説者に
元大関・琴風の中山浩一氏(67)=スポーツ報知評論家=がNHKの大相撲中継の専属解説者になることが7日、明らかになった。同氏は今年の夏場所前に「尾車」の年寄株を元幕内・琴恵光に譲渡、同時に日本相撲協会を退職していた。九州場所は初日を含め4度の出演が見込まれている。
NHKによると、今後の大相撲中継は休養中の北の富士さん、中山氏、舞の海さんの3人と現役の親方衆で盛り上げていくという。中山氏も「これからも微力ながら大相撲の魅力を多くのファンに伝えていきたい」と話していた。
【 大相撲の巻】
横綱大の里が休場
「大相撲九州場所・千秋楽」(23日、福岡国際センター)
横綱大の里が休場を届け出た。3敗で賜杯争いトップに横綱豊昇龍、関脇安青錦と並んでいた。結びで対戦する豊昇龍は不戦勝となる。
この日、審判部の仕事を終えた師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)が大の里について「出ない。休場」と報道陣に語った。
安青錦は大関琴桜との取組に勝てば、豊昇龍と優勝決定戦となる。安青錦が敗れれば、相撲を取らず優勝が決まる異例の事態となる。
大の里は14日目の琴桜に寄り切られた後、左肩を気にするそぶりを見せていた。
大相撲 若元春ー豊昇龍<令和7年九州場所・6日目>SUMO
大相撲九州場所は14日、6日目の取組が行われた。結びの一番となった西横綱・豊昇龍対西前頭2枚目・若元春戦では、2日連続で"注文相撲"が飛び出した。
豊昇龍は4勝1敗、若元春は1勝4敗で迎えたこの一番は、先に地面に手をついた若元春に対し、豊昇龍は手をつけた瞬間に鋭く前に出た。するとこの直後、若元春は豊昇龍の背中を押さえつつ左方向に変化。豊昇龍はほぼ何もできずに両手を地面につき、決まり手はたき込みで若元春の勝ちとなったが、場内は騒然とした雰囲気に包まれた。
「もっと自分本位でいい」
豊昇龍が3日連続で金星配給
「大相撲名古屋場所・4日目」(16日、IGアリーナ)
横綱豊昇龍が阿炎に押し出され、若元春、安青錦に続き3日連続で金星を配給した。場所前に痛めた左足親指の状態がよくない模様で、新横綱場所だった今年春場所以来の休場危機に陥った。金星配給は昇進3場所で8つ目となり、綱の権威が損なわれる事態となった。
3日連続の金星配給は昨年春場所の照ノ富士以来。5日目の相手は王鵬で、4日連続で金星を配給すれば、1931年宮城山以来94年ぶりの不名誉記録となる。支度部屋で豊昇龍は取材に応じず、少し左足を気にしながら会場を後にした。
八角理事長(元横綱北勝海)は「気持ちしかない。若元春に負けた一番が大きい。勝てる相手に負けて、流れが悪くなっている。いいときは気持ちが強いけど、悪い時にね。この数場所、序盤がカギ。動きで勝つ人は、自分の調子が上がるまでが難しい」と奮起を促した










