【大谷派】作法と荘厳
【Face bookのページ】 真宗大谷派の作法とお荘厳
真宗本廟の仏事
報恩講2020
初日中集会(しゅうえ)では大谷裕(ゆう)新門が出仕。初めて登高座(とうこうざ)し、『報恩講私記』と『嘆徳文(たんどくもん)』を拝読しました。
報恩講2020 初日
真宗本廟では毎年11月21日から28日まで、8日間にわたって勤まります。
初日となる21日は、午後から初逮夜法要が勤まりました。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、法要に出仕する僧侶はマスクを着用し、列の間に仕切りを設けてのお勤めとなりましたが、堂内には例年と変わらず声明の声が響いていました。
門首継承式であいさつする大谷暢裕門首(20日午前11時57分、京都市下京区・東本願寺)
【毎日新聞】
今夏の門首交代時は新型コロナウイルス禍に見舞われ、多くの行事が中止となった。この日は約600人の門徒や僧侶らを前に、大谷暢顕(ちょうけん)前門首(90)が「皆さまのお支えに感謝申し上げる」とあいさつ。ブラジル国籍の暢裕門首は日・英・ポルトガルの3カ国語で「式を執行できたことをありがたく、感動を持って受け止めている」と述べた。
真宗大谷派の衣体(ころも)等について
作法について
葬儀の『木花』(凶事用の仏花)を立てる
仏花の立て方
岡崎別院の仏花学習会から立花のコツをご紹介
岡崎別院を会場に、京都教区の山城第1組、山城第2組の坊守さんが中心となり仏花学習会「はちす会」を開催しています。
はちす会では、毎月1回、それぞれが花瓶を持ち寄り、各お寺の本堂に荘厳する仏花の立て方を学んでいます。
会の講師は、大阪の「佛華研究会 ちいちの華」の方々が担当されています。
同会では、仏花を立てる際、前方だけではなく横や後ろから見ても美しい立体感のある仏花を意識しながら学びを深めておられます。
今回は、岡崎別院、はちす会、ちいちの華にご協力いただき、はちす会の学習内容である仏花の立て方を動画でご紹介します。
各お寺で仏花を立てる際にお役立てください。
協力:岡崎別院・はちす会・ちいちの華/企画・制作:しんらん交流館
日常生活で出来ること
大谷派のお荘厳について
華瓶(けびょう)
火舎香炉と同じく真鍮でできた壺型の器です。
上卓前部の両端に置きます。
水は華瓶に入れ、樒(しきみ)を挿して香水としてお供えをします。
本来、青蓮華や香木を用いるのですが、
日本においては、青蓮華も香木も産しないので、
抹香の原料である樒を香木と認識して、
青蓮華の代用にしたといわれます。
華瓶以外にコップなどに水を入れてお供えする事はいたしません。
華瓶がない場合はあえて水を供える必要はありません。
火舎香炉の関連知識
仏様を供養するには様々な方法がありますが、
その基本となるのは
香(こう)・華(げ)・燈(とう)・飲食(おんじき)の四種で、
仏前に香をたき、華を飾り、燈明をともし、仏供飲食を供えます。
中でも香は最も中心をなすもので、
古くからインドにおいても重視されていたことが知られています。
仏前に焼香するための香炉は、
その形式や用途から幾種類かに別れ、
密教で主として用いられるのが火舎香炉です。
その形式は
鍔形の縁をつけた浅い目の火炉の下に三脚を備えたもので、
頂上に宝珠形の鈕(つまみ)をつけた香煙を出す孔饅頭形の蓋をかぶせたものです。
この三脚つきの火炉の形は
すでに中国の唐時代に流行していたことが知られており、
わが国でもその伝来は早かったようで、法隆寺の玉虫厨子の絵にも描かれています。
土香炉(どごうろ)
中尊前において三具足、五具足を荘(かざ)るとき、
金香炉は使用せず、その代りに透し入り土香炉を使用します。
「なかご」といわれる落しの入った、唐草模様の透し入りの青磁香炉です。
土香炉は三本足です。
その一本を正面にしましょう。
土香炉はすべて燃香用としての役割を持っています。
燃香とは、
土香炉に抹香(まっこう)を盛り、これに火をつけた附茸(つけだけ)で燃ずることです。
抹香とは樒(しきみ)やあせびの葉を乾燥させて粉末にしたもので、
附茸とは古木に生じた白い茸(きのこ)を乾燥させたもの、
また、竹の先端に硫黄を塗ったものともいわれます。
今のマッチに代わるものです。
現在では線香がその両者の代用として使われます。
土香炉の関連知識
お香は私たちの体臭を消して心身をしずめるはたらきがあり、
人びとにひろくゆきわたる清浄な如来の徳もあらわしています。
お香のたき方には、焼香と燃香とあり、
焼香とは、火だねを入れた香炉に沈香や五種香をたく仕方です。
燃香とは、もと香炉の中に敷いた香につけ火したもので、
その習慣は、実如上人の頃から行われていたと言われますが、
その後、中国から伝えられた「線香」が天文年間(十六世紀)から燃香の簡単なかたちとして発達し、
江戸時代にはひろく普及し、燃香を代用するようになりました。
その点からいって
、線香は香炉の中に折ってねかせるのが本義といえます。
真宗では、線香を立てないで、土香炉に入るように折ってねかせます。
本数は何本でもよろしいが、むやみにもやす必要はありません。
おつとめのはじめの時間しかもえていなくても、
香りが部屋にいきわたればそれでいいのです。
火舎香炉(かしゃごうろ)
火舎香炉とは
焼香を行うための香炉で真鍮で出来ています。
一般には三脚がついた幅広い縁の炉に、
宝珠形のつまみのついた蓋を乗せたもので、
蓋には煙出しの穴が空いています。
置く場所は上卓上の真ん中です。
三本足の一本を正面にして置いてください。
ただし在家用の物は小さいので、実用には適していません。
寺院では、仏前を清らかにするために、この火舎香炉で焼香を行います。
真宗大谷派では、火舎香炉の前に香盒(こうごう)を置きます。
香炉(こうろ)
燭台
鶴亀の燭台は亀の背中にのった鶴が、口に蓮軸をくわえている姿のもので、
燭台としては室町時代よりこの形式のものがあります。
鶴亀は蝋燭を立てる燭台ですが、
立燭(りっそく)をしない時は朱の木蝋を立てておきます。
亀は尾の先を手前に向くように置き、
鶴は嘴(くちばし)の開いた方を右側に、
閉じた方は左側に置きます。
また連軸は蓮の実が正面になるように気をつけてください。
三具足のときは右側だけを用います。